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2006年10月28日(土) 06時21分

請負会社への出向「違法」 厚労省、松下電器を指導へ朝日新聞

 松下電器産業の子会社「松下プラズマディスプレイ」(MPDP)の茨木工場(大阪府茨木市)で働く松下の正社員が請負会社に大量に出向していた問題で、厚生労働省は、出向の実態が職業安定法に違反する労働者供給事業にあたるとの判断に達し、近く松下本体に対し、是正を求めて行政指導する方針を固めた。請負会社への正社員の出向は、「偽装請負」を禁ずる法の網の目をかいくぐる手法として、他の大手製造業にも広がる可能性があったが、これで歯止めがかけられる見通しとなった。

松下電器産業による労働者供給の構図

 関係者によると、松下電器は今年5月、MPDPに出向させていた正社員約200人をいったん自社に戻し、改めて複数の請負会社に出向させた。グループ企業でもなく、直接の資本関係もない請負会社に正社員を大量に出向させるのは異例だが、松下は技術指導を目的に出向させたと説明していた。しかし、出向した社員は、MPDP茨木工場の製造ラインで、技術指導だけでなく、自らも直接製造に携わっていたという。この手法を使えば、松下の出向社員が請負会社の労働者を指揮命令しても同じ請負会社の中でのやりとりになり、「偽装請負」と指摘されにくくなる。

 プラズマテレビの円滑な製造には松下の出向社員が製造ラインで働くことが不可欠な状況だった。通常の出向には合致しない実情があり、厚労省は、職安法で禁じられている「労働者供給事業」にあたると判断した。

http://www.asahi.com/business/update/1028/001.html