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2006年10月26日(木) 18時11分

資産家から360億円、コンサル会社社長を逮捕読売新聞

 「スイスの銀行に投資すればもうかる」などと偽り、資産家から億単位の資金をだまし取っていたとして、警視庁捜査2課は26日、東京都千代田区のコンサルタント会社「ジェスティオン・プリヴェ・ジャポン」(GPJ)の社長、秦右時容疑者(43)を詐欺容疑で逮捕した。

 同社は、芸能人らとのカリブ海クルーズなど派手な宣伝や口コミで、約1600人から約360億円を集めながら約190億円は未返済のままで、同課はこのうち使途がはっきりしない約40億円分の流出先を調べている。

 調べによると、秦容疑者は2005年4月、実際には資産運用をしていないのに、米ドルやユーロの為替取引に絡んだ高利回りの運用をしているように装い、「3か月後には約27%の利益が見込める」などと偽り、都内の投資家の親子から計2億5000万円をだまし取った疑い。

 同社は、大手都銀出身の秦容疑者が02年9月、大阪市内に設立した「JPB西日本」が前身で、GPJに社名変更した直後の05年1月に千代田区に移転した。

 「プライベートバンクで資産運用をすると、数か月後には数十%の利益が出る」などのうたい文句で、東京や京都を中心に、口コミで投資家を募った。しかし、実際には、集めた資金を別の顧客への配当に充てる自転車操業を繰り返しており、昨年3月ごろには配当が滞り始め、同7月に破産手続きの開始が決定した。

 同課の調べでは、約1600人から集めた約360億円のうち約200億円が、顧客への配当や元本の返済に充てられ、約190億円の元本が未返済のままとなっている。また、60億円近くは、カリブ海クルーズなどの費用や社員へのボーナス、絵画の購入に使われ、約30億円は、関係会社の支払いなどに回っていたことが確認されたが、顧客から預かった約40億円分の株券については、使途先が判然としないという。

 同社経理担当の元社員は、読売新聞の取材に、「資金はすべて秦社長が管理しており、資産運用先として顧客に説明していたスイスの銀行との資金のやり取りはなく、会社に入る金は顧客からのものばかりだった」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061026ic21.htm