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2006年10月24日(火) 12時36分

携帯番号持ち運び制スタート 3社争奪戦いよいよ本番朝日新聞

 電話番号を変えずに携帯電話会社を乗り換えられる「番号ポータビリティー(持ち運び制)」が24日、スタートした。全国9000万台超の携帯電話市場が飽和に近づく中で、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイル(旧ボーダフォン)の携帯電話3社は自社の利用者をつなぎ留め、他社の利用者も取り込もうと躍起だ。

携帯電話の番号持ち運び制が始まり、あいさつする、左からNTTドコモの平田正之副社長、ソフトバンクモバイルの孫正義社長、KDDIの川井徹au事業本部長=24日午前、東京都千代田区で

携帯電話の「番号持ち運び制」がスタート。家電量販店でもポスターなどでアピールした=24日午前11時42分、名古屋市中村区のビックカメラ名古屋駅西店で

番号ポータビリティー制度が始まり、携帯電話各社は店頭で呼び込みを行っていた=24日午前11時16分、福岡・天神のベスト電器本店前で

番号ポータビリティーが始まり、携帯電話の販売店舗にはさっそく人が訪れていた=24日午前10時40分、大阪市北区で

携帯電話の「番号ポータビリティー」が始まり、売り場には大勢の人が訪れた=24日午後、大阪市北区で

 スタート初日は、ソフトバンクモバイルの孫正義社長ら3社の幹部が東京・秋葉原の家電量販店に顔をそろえ、これから本格的に始まる競争に臨む意気込みを語った。

 「行くところまで行く。どこまでも安くする」。自社の加入者間の通話やショートメールは、原則として定額で利用できる新たな料金制度導入を23日に発表してから一夜明け、ソフトバンクの孫正義社長は量販店でのセレモニーで気勢を上げた。

 孫社長は店頭で「日本の携帯の料金は今まで高すぎた。各社が利益を上げすぎていたのではないか。私どもはこれを利用者に還元していきたい」と、ライバル社を挑発する言葉も並べた。

 利用者が期待する通信料金の引き下げについては、当初3社とも消極的とみられていたが、業界3位のソフトバンクモバイルの奇襲をきっかけに価格競争が激しくなる可能性も浮上した。ただ、今のところライバル2社は、対抗値下げに慎重な姿勢だ。

 NTTドコモの平田正之副社長はソフトバンクの新料金プランについて、「発表のタイミングは衝撃だが、いろいろな条件がついていたりして、お客様は選択しなければいけない。影響を見定めて対応したい」。KDDI(au)の川井徹au事業本部長も「ソフトバンクの動向には注目してきたが、定額制の料金については想定の範囲内。お客様の動向を踏まえて、こちらも値下げするのかしないのか決めたい」と述べ、ドコモとともにしばらくは市場の反応を注視する方針だ。

 各社は制度スタートに先立ち、音楽機能やネットの使いやすさなどを高めた多機能端末を投入したりするなど、激しいサービス競争を繰り広げている。秋冬商戦に向けて各社が発表した新端末の機種数は、いずれも一度の発表としては過去最多だ。

 競り合いが激しさを増す一方で、事前予約に訪れる顧客からは「メールアドレスが変わるのは困ると、乗り換えを見合わせるお客さんが意外に多い」(都内の家電量販店)という声もあった。乗り換えには5000円前後の手数料も必要だ。制度の開始早々から、大規模な顧客の乗り換えが起こるかは不透明で、各社も新制度の効果をつかみかねているのが現状だ。

http://www.asahi.com/business/update/1024/109.html