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2006年10月23日(月) 13時30分

脳に病気の乳児、親権停止し手術 両親、宗教理由に拒否 朝日新聞

 生まれつき脳に病気を持つ乳児の手術を宗教上の理由で拒否した両親に対し、大阪府内の児童相談所が昨年2月、「親権の乱用にあたる」として親権停止の保全処分を大阪家裁に請求し、6日後に認められていたことが分かった。医師が一時的に親権代行者となって手術を実施。乳児は現在、親権を回復した両親に育てられている。親権停止決定には通常数カ月かかることが多く、短期間での決定は異例という。

 乳児は昨年、関西地方の病院で生まれた。脳に異常が見つかり、医師が手術を勧めたが、両親は「神様にお借りした体にメスを入れることはできない」と拒否。乳児を自宅に連れ帰ろうとしたため、病院側が児童相談所に「ネグレクト(育児放棄)に当たる」と通告した。

 児童相談所は「手術をしなければ生命に危険が生じたり、重い障害が残ったりする可能性がある」と判断。親権停止の保全処分を大阪家裁に求めたところ、同家裁は緊急性を認めて6日後に処分決定した。手術後の3月下旬に児童相談所が請求を取り下げ、両親の親権が回復したという。

http://www.asahi.com/national/update/1023/OSK200610230039.html