2006年10月21日(土) 23時03分

＜福岡５人焼死＞火元は１階和室　電動ベッド、電気毛布も（毎日新聞）

　福岡県豊前市市丸、プロパンガス販売業、東陽一郎さん（６９）方が２１日未明に全焼し幼児２人を含む５人が焼死した火災で、東さんの母アサ子さん（９２）が寝起きしていた同方１階和室の縁側付近が最も激しく燃えていたことが、県警豊前署の実況見分で分かった。同署はこの和室を火元とほぼ断定し、出火原因を詳しく調べている。
　火災で、アサ子さん▽東さんの妻玉喜さん（６７）▽長女江口晴美さん（３８）の夫で会社員、慎二さん（３７）▽江口さんの三男莉記（りき）ちゃん（３）▽二女小梨伽（さりか）ちゃん（２）が行方不明になり、焼け跡から５人の遺体が見つかった。検視の結果、死因はいずれも焼死だった。同署は遺体が５人にほぼ間違いないとみて、歯型などで身元の特定を進めている。
　実況見分では、アサ子さんが寝起きしていた１階和室の縁側付近が最も激しく燃え、床が焼け落ちていた。同署によると、旅行のため同日未明に家を出た陽一郎さんは「出かける前は火を使わなかった。和室にも火の気はなかった」と話しているという。和室にはアサ子さんの電動ベッドや電気毛布があり、出火との関連を調べている。
　出火直後、晴美さんは２階のベランダからすぐ隣の倉庫の屋根の上に避難、部屋の中で寝ていた慎二さんと２人の子供に逃げるよう叫んだが、声は返ってこなかったという。【出来祥寿、降旗英峰】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061021-00000080-mai-soci