悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年10月21日(土) 23時44分

臓器売買事件、患者ら3人起訴…医師の責任は問わず読売新聞

 愛媛県宇和島市の宇和島徳洲会病院で行われた生体腎移植をめぐる臓器売買事件で、松山地検宇和島支部は21日、患者の水産会社役員山下鈴夫(59)(宇和島市中沢町)と、内妻で同社社長松下知子(59)(同)両容疑者を臓器移植法違反(売買の禁止)罪で起訴した。

 臓器を提供した貸しビル業の女性(59)(松山市)を同罪で略式起訴した。同罪での起訴は全国で初めて。

 同法は、臓器提供に伴う利益供与などを禁じており、違反を知りながら移植手術した場合も罪に問われる。違反者は5年以下の懲役か500万円以下の罰金。執刀した同病院泌尿器科部長の万波(まんなみ)誠医師(66)については、臓器売買の認識はなかったと判断、責任を問わない方針。

 起訴状などによると、山下、松下両容疑者は昨年8月ごろ、女性に生体腎移植の臓器提供者(ドナー)になるよう依頼。同9月28日、松下容疑者の「妹」を名乗った女性から山下容疑者に腎臓が移植された。両容疑者は見返りとして、11月28日に30万円を女性名義の銀行口座に振り込み、今年4月20日には、新車の普通乗用車(150万円相当)を渡した。

 地検によると、3人とも起訴事実を認めているという。女性を略式起訴にした理由について、臓器を提供した理由が金銭目的だけではなく、長年の友人関係だった両容疑者から執拗(しつよう)に頼まれたことを考慮したとしている。調べに対し、山下、松下両容疑者は「移植をしなければ死ぬと思った」と犯行の動機を供述している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061021it11.htm