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2006年10月21日(土) 17時35分

無認可共済営業停止 契約者、戸惑い・憤り朝日新聞

  無認可共済事業を営んでいた「ベルルライフサービス」(本社・徳島市)が四国4県で約35億円を集め、契約者らに何ら説明もなく営業を停止した問題で、高知市南はりまや町1丁目の高知支社には20日、営業停止を知った契約者ら約50人が詰めかけた。契約者らは「安心しきっていた」「詐欺だ」と突然の知らせに戸惑いや憤りの表情を見せ、一方、同支社員は本社側を刑事告発する準備を進めている。

  高知支社ではこの日、社員4人が対応に追われた。林浩也・支社長代理によると、19日午後の2度にわたり、本社の監査役から「本日をもって終わりにしてくれ」との趣旨の電話があった。12日に徳島市内で入院中という女性幹部に会った際に「会社はあかんねん」と言われ、その後は共済の新規募集をやめていた。

  20日、「お客さんのお金を守るためにどうするのか」を説明するために独自の判断で店を開けた。「お金を取り戻すには警察に動いてもらうしかない」。現在、会社または幹部を刑事告発するよう徳島県警に相談しているという。

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  詰めかけた契約者らは不安や憤りの気持ちを口にした。

  介護や医療の共済に加入したという安芸市の女性ピアノ講師(60)は「月々約2万6千円を6年半支払ってきた。今年に入り、ちゃんとした保険会社の認可が出るという連絡があった。話が大きいなとも思ったが、大丈夫と言われて安心していた」。

  退職金1千万円を10年満期の年金商品に一括して払ったという高知市の女性(65)は「利率が高いので半信半疑だった。だが、社員が大丈夫というので安心した。利息を受け取れる2年後が楽しみだったが、一生懸命働いてためたお金が一瞬で消えた」と話した。

  高知市の女性(67)は年金から180万円を2年前に介護共済に預け、来年春に戻ってくるはずだった。「まだ足も動くし、このお金で旅行に行こうと思っていたのに。立ち直れん」。「社債」を約100万円買った同市の女性(77)は「詐欺だ」「めいっている」。介護共済に200万円預けた高知市の男性は「被害者の会を立ち上げるしかないのでは」と話した。

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  介護共済に夫婦で約200万円払ったという高知市の主婦(55)は、ベルルが、建設業者などでつくる全国規模の健康保険組合、県内の建設業関係組合の国民健康保険などの窓口も兼ねていると思い込んでいた。

  だが、この健康保険組合の事務局長は「ベルルは窓口ではない」と否定する。同組合の県支部は97年11月からベルルと同じフロアにあるものの、社員や職員は別で、受け付けカウンターも区切っているという。「お客さんに誤解されやすい面はあるかもしれないが」と話した。

  また、ベルルは資格試験学校や大手予備校と契約し、ビデオで授業を受ける方式の通信講座も運営していた。

  国家資格を取得しようと受講していた男性は「授業はもう受けられないので、テキストなどの私物を持って帰ります。資格試験や受験を控えた受講生はこれから大変でしょう」と話した。

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  午後2時ごろ、ある支社員が女性契約者に「いくらお金が戻るか、わたしたちでは分からない。何か動きがあったら連絡します。来週月曜日(23日)は必ずここのスタッフは出社します」と説明し、「保険料の引き落としを止めるよう銀行に連絡して下さい」と話していた。

http://mytown.asahi.com/kochi/news.php?k_id=40000000610210002