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2006年10月19日(木) 00時00分

16歳年下 息子の先生に恋心読売新聞

 45歳の主婦。高校生と中学生の息子がいます。下の子が通う中学校の先生を好きになってしまいました。先生は16歳年下です。

 息子が昨年、友達関係で悩みを抱えていたため、先生に相談したところ、適切なアドバイスをしてくれました。礼儀正しく、人懐っこい笑顔に引かれました。そして今年初め、クラスの懇親会で偶然先生の隣に座り、楽しい時間を過ごして以来、先生のことが頭から離れなくなったのです。

 先生には交際中の恋人もいるそうです。しかし、募る思いを抑えきれず、手紙で告白しました。男性に告白するのは初めてでした。もちろん、返事はありません。電話で「お騒がせしてすみません」と謝ると、「息子さんについての相談でしたら今後もお話しできます」と言ってくれました。

 その後会う機会はなく、数か月が過ぎました。働き盛りの夫と息子たちを支えなければならない大事な時期です。しかし先日、体育祭で先生を見かけ、また気持ちが揺らいでしまいました。先生のことを思うと胸が張り裂けそうになります。(大阪・K子)

 まるで映画かテレビの恋愛ドラマのようなあなたのお話に、それらを作る側の一人としては少し戸惑ってしまいます。とはいえ、作り手の描く恋愛は絵空事の世界のこと、現実では非常識、不道徳と言う人がいるなら、少なからず抵抗があります。中学生と高校生の息子を持ち、夫もいるのに16歳年下の中学の先生に胸が張り裂けそうなほどの恋心を抱くことは、映画同様、現実でも許されないことではないはずです。何歳になろうと、どんな立場であろうと、人を好きになるのは人間の自由な感情だと、私は思います。

 ただ、人間であり、それも大人なら、自分同様、他人の感情も考えなければならないのは当然です。相手の先生には交際中の恋人がいます。2人の息子はあなたを母、夫は妻として信じていることを忘れないで下さい。恋する感情のコントロールは、映画やテレビでは私たち作り手がしますが、現実では本人がするのです。あなたの慎重さが問われるのは言うまでもないでしょう。

 (大森 一樹・映画監督)

http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/danjo/20061019sy31.htm