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2006年10月19日(木) 00時00分

実際の法廷に緊張感 市民モニター公判傍聴朝日新聞

 通行中の女性の首を絞めるなどして現金を奪ったとして強盗致傷罪に問われた住所不定、無職石井英明被告(45)に対し、仙台地裁(卯木誠裁判長)は18日、懲役7年(求刑同10年)の判決を言い渡した。この公判には、刑事裁判の審理に市民が参加する裁判員制度に向け、検察側が立証方法などについて意見を求めるために募集したモニター6人が傍聴した。判決後、「緊張感があった」「(裁判員になったら)冷静な判断は難しい」などの意見が聞かれた。

 また、この公判では審理の迅速化を図る公判前整理手続きが適用され、16日の初公判から3日連続で公判が開かれた。6人のモニターも3日間通して傍聴した。

 判決によると、石井被告は8月15日午前9時半ごろ、仙台市青葉区川内の遊歩道で、通行中のアルバイト女性(当時36)の首を絞めて押し倒し、顔を殴るなどしてけがを負わせた。さらに「殺すぞ」と脅し、バッグから現金132円とキャッシュカードなどが入った財布、携帯電話を奪った。

 初めて裁判を傍聴したというモニターの仙台市泉区、会社員氏家正臣さん(42)は「これまで、裁判はテレビドラマの中の出来事だったが、実際の法廷には緊張感があった」。3日連続の集中審理については、「私の場合は快く送り出してくれたが、職場の理解がないと難しい」と話した。宮城野区のアルバイト小松哲男さん(26)は、「(裁判員は)他人の人生を左右してしまうことに不安がある。法律の知識がないと感情に流されてしまう」と話した。

 今回のモニターは、仙台地検が、どうすれば裁判員に分かりやすい立証ができるか意見を聞くために募集した。検察側は公判で実際に、難しい言葉を言い換えたり、プロジェクターを使ったりするなどした。同地検では、今年度中に数件の裁判で同様のモニターを募集し、09年5月までに始まる裁判員制度に備えるとしている。

http://mytown.asahi.com/miyagi/news.php?k_id=04000000610190001