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2006年10月18日(水) 00時00分

医療ミス有無 ガラス張りに 県中央病院と『剖検』協定 中部初 県医師会が締結 東京新聞

 中小の病院や個人の医院で患者が予測できないような状況で死亡した場合に備え、石川県医師会(会員約1600人)は、死因をはっきりさせるための剖検(病理解剖)を同県立中央病院に依頼できるよう同病院と協定を結んだ。死因究明のシステムを設けることで患者側と信頼関係を築き、トラブルを避けたりすることなどが狙い。中部地方では初の試みという。 (報道部・加藤裕治)

 協定は、医療ミスの有無が不明なケースが対象。遺族が要求するか、医師と医師会が必要と判断し、遺族の同意が得られた場合に剖検を依頼する。ミスが明らかならば、医師法に基づき警察に届け出る。

 これまで小規模な病院や開業医は個人的な関係で病理医に剖検を頼んでいた。しかし、病理医は大学病院などの規模の大きな病院にしかおらず、多忙などを理由に断られることもあった。「どこに依頼すればいいのか分からない」という声もあり、協定を結んで手続きを決めた。

 死亡した患者の担当医が医師会を通じて県立中央病院の病理医に剖検を依頼し、三十万円近い費用は担当医側が負担する。遺族が書く同意書の書式などを決め、年内に実施する。同様の取り組みをしている神奈川県の実績から、医師会は「剖検は年に一、二回」とみている。

 石川県医師会は三年ほど前から検討。今春に日本産婦人科医会県支部などからも要望があり、十二日に協定を交わした。

 県医師会の小森貴会長は「原因究明のシステムを持つことで医療の安全を確保できる。患者側が医師に不信感を持つことも減るだろう」と期待。県立中央病院の車谷宏診療部長は「公立病院として協力する必要があると考えた。これまでは手続きがなく、剖検を引き受けることができなかった」と話した。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/ikw/20061018/lcl_____ikw_____001.shtml