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2006年10月18日(水) 19時34分

インクカートリッジ訴訟、リサイクル会社が勝訴朝日新聞

 家庭用プリンターのインクカートリッジを製造・販売するセイコーエプソンが、リサイクル品販売最大手のエコリカを相手に「特許権を侵害された」として販売差し止めを求めた訴訟の判決で、東京地裁(清水節裁判長)は18日、エプソンの請求を棄却した。エプソン側の訴えの根拠となった特許を無効とした5月の特許庁の審決に沿った判断。エプソンは「特許庁で再審理中で、権利は有効」として、知財高裁に即日控訴した。

 リサイクル品をめぐっては、キヤノンとセイコーエプソンが相次いで提訴した。審理が先行したキヤノン訴訟は知財高裁で1月にキヤノン逆転勝訴の判決が出たが、今回はリサイクル品業者に軍配があがった。両訴訟とも上級審に判断が持ち込まれ、メーカーとリサイクル業者の争いはさらに激しさを増しそうだ。

 問題となったのはインク漏れを防ぐシール材などの構造に関する特許。判決は、エプソンが先行して出願し、公開されていた特許と比べて新規性がないと判断し、「特許は無効にされるべきだ」として請求を棄却した。

 エコリカの宗広宗三社長は記者会見で「環境保護の必要性にも合致した判決だ。ユーザーが純正品とリサイクル品とを自由に選択できる道を開いた」と評価した。エコリカはリサイクル品の国内シェアで8割を占める最大手。

 セイコーエプソン広報は判決後、「今後の審理で主張が正しく反映されると確信している」とのコメントを出した。

http://www.asahi.com/national/update/1018/TKY200610180308.html