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2006年10月15日(日) 10時30分

キャラクター人気を最大限に活かした「たらこ」ヒットの軌跡オリコン

 9月18日付のシングルチャートで初登場2位を記録した「たらこ・たらこ・たらこ」。CM発の“キモカワな愛されキャラ"たらこキユーピーと、一度聴いたら耳から離れないマイナー調のフレーズはCDリリース以前から口コミで浸透済み。さらに、購買意欲をそそる特典や愛らしい小学生ユニット、ユニークなダンス、先行配信によって煽った飢餓感などなど、ヒットの背景にはさまざまな戦略が潜んでいた( 渋谷街頭プロモーションの写真はこちら )。

 「今年頭くらいに、ミクシィにあるたらこのコミュニティを見たら、ものすごい盛り上がりだったんですよ」と語るのは、ビクターエンタテインメント(V社)ST制作部ディレクターの平井映子氏。そもそも“キユーピーあえるパスタソースたらこ"のCMが初めてオンエアされたのは、2004年10月。ビジュアルのインパクトと耳に残るフレーズで口コミを中心に認知を広げ、商品そのものも好調だ。

 ところで、CD発売の情報が解禁されたのは7月4日。W杯も終わり、トピックの谷間を狙った発表で、スポーツ紙のトップを飾る予定だった。「ところが同じ日に、ヒデ(中田英寿)さんが引退するというニュースが出たんですよ。一瞬、記事が飛ぶんじゃないかと、あせったんですが…」

 当然というべきか、当日のトップ記事は「ヒデの今後」。しかし、そこはスポーツ紙の粋な計らい。すぐ下にたらこの記事を配置し、さらにはたらこキユーピーの写真がヒデの記事に食い込むという、レイアウトの妙を利かせた。
 「ワイドショーでも、ヒデさんの記事を紹介しているのに、たらこキユーピーの写真がちらちら映るんですよ(笑)。コメンテーターの方も『なんか気になるんですよね』と言ってくださったり、思わぬ効果を呼びました」

 テレビや新聞などで頻繁に紹介され、評判がさらに高まるなか、7月19日には1番のみ着うたフルで配信をスタートさせ、「早く全曲が聴きたい」「歌っているのは誰?」とユーザーの飢餓感を煽った。
 8月下旬にはPV完成とともにキグルミの2人のビジュアルをメディアに初露出。情報番組などでその愛らしさを発揮し、たらこキユーピーにも負けないキャラクター性をアピールした。

 V社の戦略に好運も重なり、リリース解禁から話題が途切れることなく発売日(9月6日)に突入。キグルミは小学生グループによる史上初のトップ10入りという快挙を成し遂げた。今後の展開について平井氏は、「CMからの認知もあって楽曲はかなり浸透していますので、今後はよりダンスを広めていければ。現在は、キッズ層へのアプローチを強化するために、秋の運動会で踊ってくれる幼稚園を募集し、抽選でCDを贈るなどしています」と語る。

 また、“食べ物ソング"ならではの強みを活かし、スーパーマーケットなど生活に密着した場での展開も続けていくという。「年末年始の宴会などで、踊ってもらえたらうれしいですね」との期待通り、初動の勢いにとどまらず、今後もじわじわとセールスを伸ばしていきそうだ。

 「たらこ・たらこ・たらこ」ヒットの軌跡など、 これまでのトレンド分析一覧 はこちらへ。
(オリコン) - 10月15日10時30分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061013-00000031-oric-ent