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2006年10月13日(金) 00時00分

月収数十万円の専業ブロガーもいる——個人サイトで小遣い荒稼ぎの実態読売新聞

 ブログに広告が付いているのは珍しくない。無料レンタルブログの広告は運営会社の収入だが、最近は個人が自分のブログで広告収入を得られるサービスが増えてきた。

小遣いは稼げる?

 個人のブログで小遣いを稼ぐパターンをまとめたのが左の表で、主に3つのパターンがある。

 1つ目はいわゆるアフィリエイトで、広告によって読者を販売サイトへ誘導するもの。誘導された読者が買い物をしてくれれば、その代金の一部がブログの持ち主に還元される。2つ目はクリック広告で、読者が広告をクリックした回数によりブログの持ち主が収入を得られる。

 3つ目はブログ向けのサービスで、自分のブログに宣伝記事を書くことで謝礼をもらう。例えば映画の宣伝会社が「映画の紹介記事を書くと500円」などのように、仲介会社を通して謝礼を出している。

 では、いくらの収入になるのだろうか。アマゾン・アソシエイトでは、四半期ごとの販売数が11〜100点だと、売り上げの3・25%が運営者に入る。1000円の本を売ったとすると、収入はわずか32・5円と微々たるものだ。大量のアクセスがある人気ブログでないと、月に1万円に達するのも難しいだろう。

 クリック広告のグーグル・アドセンスでは、1クリックの単価が変動するため一概にはいえない。ジャンルによって1クリック1ドル以上になることもあれば、10セントを切ることもある。あるニュース系ブログの運営者に聞いたところ、1日平均1000ユニークアクセスで、1か月約150ドル前後の収入だそうだ。1000ユニークアクセスといえば、個人ブログではかなりの人気サイトに当たる。1か月1万円の収入を得るには、手を尽くして人気ブログを作り上げる必要がある。

 それに対して比較的イージーに収入を得られるのが記事広告の執筆だろう。1件当たり数百円と安いものの、広告主の希望通りの記事を作れば、高い確率で収入を得られる。アクセス数が少ないブログでも有効なので、小遣い稼ぎに向いている。

アクセス数アップが重要に

 こう見ると、個人ブログで確実な収入を得るのはかなり難しそうに見える。しかし実際には、個人ブログとサイトだけで生計を立てている専業ブロガーも存在している。彼らのほとんどは、複数の異なるジャンルのブログやサイトを専業で運営しており、1つのブログやサイトでの収入は数万〜10万円程度。複数のブログ、サイトで成功すれば、月収は数十万円になることもある。

 彼らが重視するのは内容に加えて、アクセス数。アクセス数が多いほど安定した収入が得られるからだ。アクセス数を上げるために、検索サイトでの表示位置を上げる努力をしたり、外部からのリンクを増やそうとしている。これが「SEO(検索エンジン最適化)」と呼ばれるもので、SEOの方法を紹介した単行本がベストセラーにもなった。

 ブログを自分でやってみるとわかるが、1日100ユニークアクセスを稼ぐだけでも相当な努力が必要だ。収入を得るためには最低でも500ユニークアクセスは欲しいところで、そうなるとブログでお金を稼ぐためには、かなりの手間と知恵が必要だといえるだろう。(三上洋・テクニカルライター/2006年9月22日発売「YOMIURI PC」11月号から)

ユニークアクセス  重複なしの純粋な訪問者数。1000ユニークアクセスは、1000台のパソコン(IPアドレス)から、すなわち1000人が見ていると考えてよい。

http://www.yomiuri.co.jp/net/frompc/20061013nt04.htm