悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年10月13日(金) 00時00分

ネットの音楽配信、競争激化読売新聞

 タワーレコードの子会社、ナップスタージャパンは12日、今月3日にサービスを開始したインターネット音楽配信サービス「ナップスター」のダウンロード曲数が、10日までの無料期間に、約200万曲に達したと発表した。ネット配信ビジネスは、成長を見込んだ参入が相次いでおり、ナップスターの参戦で競争は一段と激化しそうだ。(河野越男)

定額が武器

 ナップスターの最大の武器は、会員になって一定額を払うと、何曲購入しても追加料金がかからない「聴き放題」の定額制だ。

 これまでのネット音楽配信は、1曲ごとに100〜300円が課金されるシステムだ。一方、ナップスターは、曲をパソコンに取り込む「ベーシック」が月1280円、パソコンからさらにナップスター対応の携帯電話や携帯音楽プレーヤーに転送できる「トゥー・ゴー」が月1980円。月に何十曲も購入する「ヘビーユーザー」にとっては、負担が一気に軽くなる。

 ただし、取り込んだ曲を聴くには、再生ソフトを毎月更新する必要がある。退会すれば、せっかくコレクションした曲はすべて聴けなくなる。この制約を利用者がどう判断するかも、ナップスターがどこまで伸びるかの焦点となりそうだ。

ライバル

 国内のネット配信サービスの最大手は、アップルコンピュータが自社の携帯音楽プレーヤー「iPod」向けに提供する「iTunesストア」だ。

 05年8月のサービス開始直後の4日間で100万曲を販売。携帯音楽プレーヤーの国内市場シェア(占有率)の半分を占めるiPodの人気と連動し、一気にスタートダッシュした。

 一方、携帯電話会社も音楽配信に積極的だ。KDDIは04年11月、音楽配信サービス「着うたフル」に対応した音楽プレーヤー機能付きの端末をいち早く投入した。利用者が取り込んだ曲は、今年9月末までに約7233万曲に達しており、着実に普及が進んでいる。

 これらの先発組に対し、ナップスターが定額制を武器にどこまで食い込むかが注目されている。

CD店、生き残り模索

 ネット配信の普及は、音楽ソフト市場に大きな変化をもたらしている。

 06年上半期(1〜6月)の音楽配信の売上高は、前年同期比74%増の247億円に拡大した。一方、CDなどの音楽ソフト(映像を除く)は05年の国内生産額が3672億円と、ピーク時の1998年に比べて約4割も落ち込んでいる。

 外資系音楽ソフト販売のHMVジャパンは10月末、ネットでの配信サービスに参入する計画で、国内のレコード・CD店もネットとの融合で生き残りを模索し始めている。

http://www.yomiuri.co.jp/net/feature/20061013nt03.htm