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2006年10月10日(火) 00時00分

策におぼれたヤフオク商人、嫌がらせ落札者に大弱りZAKZAK

手数料逃れに“DSの本体”のみ出品したが…

 舞台となったのは、ヤフーオークション(通称ヤフオク)。先月18日、「ニンテンドーDS Lite ジェットブラック」の新品が出品された。ところが、その出品物は「ビス、蓋(ふた)等、外せる物はすべて外し」た「本体のみ」。そして、“本体”以外の“付属品”(中身)も必要な場合はさらに1万6999円を払って、というのだ。

 ところが、“付属品”と称した中身等はいらないという人物が、「本体のみ」を560円で落札したから大変。落札者は、すでに入金も完了、商品の到着を待つだけの状態になっているが、今月5日の時点でも商品は届いていないらしい。

 それもそのはず。もしその“本体”だけを落札者に引き渡すことになったら、出品者は自らの手で、1万6800円もする「DS Lite」を破壊する必要があるからだ。出品者もさすがにそれはイヤなのか、入札者に対して“付属品”も買い取るよう要求しているが、落札者は全く応じていない。

 なぜこんなことが起きたのか。ネット事情に詳しいジャーナリストの1人は「出品者がヤフオクへ払う手数料を安く抑えたかったからでしょう。最近は、手数料を節約するため、出品物の価格を安くし、手数料のかからない付属品を高価にするやり方がはやっているんです」と解説する。

 「出品者が払うヤフオクの落札手数料は落札金額の5%。仮に商品が1万6800円で落札されたら手数料は840円ですが、560円なら28円。出品者も、まさか壊れたDS Liteが欲しいという人がいるとは夢にも思わなかったのでしょうね。落札者の方も壊す必要があると分かってやっていると思います」と苦笑する。

 ある弁護士は「出品者はDS Liteを壊したくないなら、合意解約を落札者に早く申し出るべきですね。一方的な契約解除は相手に非がないとできませんので、落札者が応じるかどうかは分かりませんが、早く内容証明を送って『履行しない』との意思表示をし謝罪した方がいい。一番安上がりな方法は、壊れたDSを送らなかったことに対する損害賠償をすることです」とアドバイスする。

 1円でも高値で売りたいという人がいる限り、このような喜劇は繰り返されるのか。

ZAKZAK 2006/10/10

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_10/t2006101009.html