2006年10月07日(土) 13時01分

高崎の女性殺害：仁史容疑者、消費者金融から借金　１３０万円など奪う　／群馬（毎日新聞）

　高崎市下和田町のアパートで住人の元看護師、平田明美さん（３４）が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された塩野仁史容疑者（２２）が消費者金融数社から借金を抱えていたことが６日、分かった。また、平田さん殺害時に現金約１３０万円などを奪ったことがわかり、高崎署と県警捜査１課は金銭で困っていたことも動機の一部とみて厳しく追及している。
　調べでは、両容疑者は４日午前７時４０分ごろ、平田さんのアパートで、平田さんの首を絞めるなどして窒息死させ、室内にあった現金や通帳などが入った手提げバッグを奪った疑い。
　両容疑者がかつて一緒に勤めていた飲食店の男性によると、仁史容疑者あてに３、４社の消費者金融から職場に督促の電話があった。仁史容疑者は「車のローンの件」と言葉を濁していたが、電話は約１年前から、退職する７月までほぼ毎月かかってきたという。
　平田さんは度々、店に訪れ、仁史容疑者に「妊娠している。結婚してほしい」と懇願している姿が目撃されている。殺害現場となったアパートは、今年６月、仁史容疑者が平田さんとの結婚を前提に借りたものだったという。また、平田さんは仁史容疑者に現金数万円を貸していたらしい。
　仁史容疑者は飲食店の客として知り合った平田さんと２年前から交際を始めたが、その前後に、別の女性と結婚して今春離婚。直後の５月に中学時代から交際を続けていた幸恵容疑者と再婚し、また離婚していた。
　同署などは、再婚話が持ち上がった両容疑者と平田さんの複雑な男女関係に加え、金銭トラブルも事件の引き金になった可能性があるとみて、さらに詳しく動機を追及している。【鈴木敦子、伊澤拓也】

１０月７日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061007-00000116-mailo-l10