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2006年10月03日(火) 19時30分

ナップスター、定額制音楽配信を3日22時より開始impress Watch

写真:インプレス    ナップスタージャパン株式会社は、サブスクリプション(月額定額方式)を中心とした音楽配信サービス「ナップスター」を10月3日の22時より開始する。

 サービス内容と料金は、サブスクリプションサービスでPC上にダウンロード可能な「Napster Basic」が月額1,280円、PC上にダウンロード後、対応ポータブルデバイスへも転送可能な「Napster To Go」が同1,980円。そのほか、楽曲1曲単位からアルバム単位での購入も可能なアラカルトサービス「Napster a la carte」も1曲100〜300円で用意し、最も多い価格帯は洋楽が1曲150円、邦楽が200円。

 楽曲提供元として、276のレコード会社/音源提供会社が参加しており、サブスクリプションで提供される楽曲数は150万曲以上。そのうち邦楽は約2万曲となっている。なお、a la carteでは160万曲以上を提供し、うち邦楽は約9万曲。現時点では、AIの全曲や、LOVE PSYCHEDELICOのオリジナルアルバム全曲配信などが決定。事業目標として、3年間で100万人会員、「a la carte」では、半年後に月間100万ダウンロードを目指す。

 対応OSは、Windows 2000/XP。Windows Media Player 7.1以上が必要で、ダウンロード、ストリーミングどちらでも再生が可能。ダウンロードした楽曲は、最大3台のPCで共有できるほか、「Napster To Go」契約の場合は3台のポータブルプレーヤーに転送可能。Napster To Goで転送できるポータブル機器は、Windows Media Player 10(DRM 10)対応が必須。

 Napster To Go対応のポータブルプレーヤーは、5メーカー26モデルで、アイリバーの「N12」、「U10」、「T10/20」、クリエイティブの「Zen Micro 5G/6G」、「Zen Micro Photo」、「Zen Vision/Vision:M」、「Zen V/V PLUS」、「Zen Touch」、東芝「gigabeat S30/S60V/V30T」、ビクター「XA-HD500」、「XA-C59/C109」と、富士通のNTTドコモ端末「F902is」がスタート時点で対応。

 上記プレーヤーは、DRM 10対応以外にも、大量の楽曲を一度に転送してもフリーズしないなど、一定の基準をクリアしたプレーヤーとされており、認定プレーヤーにはナップスタージャパンがロゴマークを発行。今後はケンウッドやSIREN、シャープが対応プレーヤーの発売を予定しており、これらを含めたプレーヤーの出荷台数としては「年内に200万台を超える見込み」(ナップスタージャパン)としている。

 楽曲の購入や管理、ポータブルプレーヤー転送などには、同社サイトで配布するフリーソフト「ナップスターアプリ」を利用。同ソフトでは、プレイリスト作成や、他ユーザーとのプレイリスト共有などが行なえる。

 なお、サブスクリプションサービスを解約するとファイルの再生は行なえなくなるが、アカウントは保存され、再契約すれば楽曲再生に加え、プレイリストなども利用可能となる。

 楽曲購入の決済にはクレジットカードとプリペイドカードで対応。プリペイドカードはタワーレコードの店舗でサブスクリプションのBasicが3カ月分の「Basic 3months」(3,840円)、To Goが3カ月分の「To Go 3months」が5,940円。いずれも有効期間は90日間。

 また、ローソンやファミリーマートに設置されたキオスク端末や郵便局のATMでも購入可能で、BasicとTo Goでいずれも1/3/6カ月のカードを販売。価格は、Basicが1/3/6カ月でそれぞれ1,280円/3,840円/7,680円。To Goが1,980円/5,940円/11,880円。

 CDへのライティングは、「Napster a la carte」の楽曲のみ対応し、ライティング回数は7回まで。サブスクリプションで購入した楽曲はCDライティングは行なえない。また、SDカードなどへコピーしても再生できない。

 楽曲のビットレートは最大192kbpsで、ポータブルプレーヤーへの転送時、プレーヤーに合わせてビットレートを下げることも可能。

■ 「現状でライバルはいない」

 タワーレコードの代表取締役社長兼最高経営責任者兼執行責任者で、ナップスタージャパンの代表取締役社長の伏谷博之氏は、「これまで、単に商品を仕入れて売るというだけでなく、ユーザーと音楽との出会いを作っていこうという思いでやってきた。タワーレコードは店頭が中心だったが、Eコマースと配信も合わせた3つのチャンネルを有効に使ってもらい、今後も音楽生活インフラを整えていく」と述べた。

 また、同じ音楽配信サービスのiTunes Storeについては、「サブスクリプションという点でこちらが有利だが、iPodは売れている。今後は、デバイスメーカーと共に対応端末を増やすことでカバーしたい」とする一方で、「パッケージに比べ、音楽配信の市場はまだ小さく、状況を変えるには時間がかかる。現状では、どこがライバルという意識はない」とした。

 また、伏谷氏は、米TOWER RECORDSを運営する「MTS」が破産した報道についても触れ、「既に独立し、影響はないが、実家の兄から電話がかかってきて心配された」と笑いを誘いつつ、「音楽配信くらいで倒れるようなヤワな会社ではありません」とコメントした。

 米Napster LLC PresidentのBrad Duea氏は、「既にサービスが始まっている米国、英国を含む世界規模では毎日50万のユーザーに150万件以上がストリーム配信されている。第2のマーケット規模である日本は大きなビジネスチャンス」と述べた。また、世界での傾向については「(楽曲ごとに購入する) a la carteに比べ、サブスクリプションの購入が多い」という。

 発表会場では、対応プレーヤーのメーカーや楽曲提供会社からのビデオメッセージも公開。東芝デジタルメディアネットワーク社モバイルギガ事業部長の萩尾剛志氏や、ビクターエンタテインメント執行役員ライツビジネス本部長の白濱一郎氏、NTTドコモ執行役員の夏野剛氏などが新サービスに期待するコメントを寄せた。

 なお、対応プレーヤーのメーカーとナップスターは共同キャンペーンを実施予定で、対象機種の購入者に、3日より2週間のフリートライアルIDを提供。詳細は各メーカーのサイトで案内される。そのほか、タワーレコードの店舗などでもNapster To Goが2週間無料で利用できるフリートライアルカードを約200万枚配布する。

□ナップスタージャパンのホームページ

http://www.napster.co.jp/

□タワーレコードのホームページ

http://www.towerrecords.co.jp/

□ニュースリリース(PDF)

http://www.towerrecords.jp/company/pdf/napster%20service%20in%20release20061003.pdf

□関連記事

【9月21日】ナップスター、定額制音楽配信への楽曲提供会社を発表

−国内外260社以上参加。「レーベル数は国内最大級」

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060921/napster.htm

【9月14日】ナップスター、定額制音楽配信の対応プレーヤーを発表

−DRM10対応製品を同社が検証。第1弾では20製品が対応

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060914/napster.htm

【5月29日】ナップスター、日本で定額制音楽配信を今秋スタート

−ポータブル機器にも転送可能。楽曲数は150万曲以上

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060529/napster.htm

【9月27日】HMV、音楽配信サービス「HMV DIGITAL」を10月末開設

−100万曲を用意。映像配信も視野に

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060927/hmv.htm
(impress Watch) - 10月3日19時30分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061003-00000015-imp-sci