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2006年10月02日(月) 20時31分

レンジ加熱式湯たんぽで事故50件、1人重傷朝日新聞

 旭電化工業(現ADEKA)やタカラ(現タカラトミー、いずれも東京)などが製造・販売した電子レンジ加熱式湯たんぽで、やけどを負う事故が相次いでいることが2日分かった。両社は、商品の自主回収を進めているが、その後も事故が続発し、96〜06年にやけどを負う事故は約40件にのぼった。経済産業省が消費者に注意を呼びかけるとともに、消費生活用製品安全法に基づいて両社に原因などの報告を求めている。

やけどのおそれがあるタカラ(右)と旭電化工業の湯たんぽ

 事故が起きた湯たんぽは、プラスチック容器に入った蓄熱材をレンジで温め、布袋に入れて使用する。94〜98年に旭電化が蓄熱材を製造し、「夢暖」の商品名で自社で販売したほか、タカラ、ピップトウキョウ、バイオスインコーポレーション(東京)と山甚物産(大阪市)の4社がこの蓄熱材を使った別の5種類の商品を販売していた。

 同省によると、今年7月、関東甲信越地方で、蓄熱材が人形に入ったタカラの子ども向け商品「レンジでチン ハローキティホット2フレンド」を加熱してレンジから取り出そうとしたところ、容器が破損。飛び散った液体で60歳前後の女性が顔、首、左右の腕に重傷のやけどを負って入院した。近くにいた女性の家族2人も手などに軽いけがをした。

 タカラトミーとADEKAは9月末、同省に事故を報告。この事故を含めて96〜06年に事故が計50件起き、うち38件でやけど被害があったという。

 両社は99年以降、商品を回収しているが、販売された6万個近くのうち回収できたのは37%の2万2000個余にとどまっており、改めて注意喚起し、商品引き取りと返金を進める。

 ADEKAは、事故事例のほとんどが利用者による加熱のしすぎなど取り扱い上の問題と説明。「説明書を厳格にすべきだった」としたが、法的責任は否定した。

 タカラトミーは「社内組織の整備に着手し、信頼の回復に努める」とコメントした。

http://www.asahi.com/national/update/1002/TKY200610020327.html