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2006年09月28日(木) 02時46分

中国や東欧諸国が“違法コピー” 偽ロシア兵器が横行産経新聞

 【モスクワ=内藤泰朗】武器輸出大国ロシアが、最大の得意先である中国や旧ソ連の衛星国が生産する、違法コピー兵器の増大に頭を悩ませている。報道によると、南アフリカのケープタウンで24日まで開催されていた兵器ショーにもロシア兵器の模造品が多数出展され、こうしたコピー兵器がテロリストの手に容易に渡る懸念も出ている。

 ロシアの日刊紙ブレーミャ・ノボスチェイがケープタウン発で伝えたところによると、ロシア製兵器を大量購入する中国は携帯型の地対空ミサイル「イグラ」のほか移動式地対地ミサイル「スメルチ」など、ロシア製兵器の模造品を多数出品。その性能もロシア製より高く表示されていた。

 同紙は「そうした模造品がロシア製兵器の信頼度を落とすだけでなく、テロリストの手に渡れば、ロシアが横流しをしたと非難を浴びることになる」と指摘する。

 しかし、中国側は、ロシア製兵器を年間数十億ドルも購入しているのだから、少しぐらい違法にコピーしてもいいではないかという態度をとり続けているのだという。

 一方、旧ソ連が北大西洋条約機構(NATO)に対抗するため創設したワルシャワ条約機構にかつて加盟していた東欧諸国のポーランドやハンガリー、ブルガリアでも、旧ソ連時代のライセンスが切れているにもかかわらず、コピー兵器の生産が続く。特にポーランドの「ブマル」社が兵器ショーに出展した対空ミサイルZU−23や軽戦車BMP−1は名称も同じで、ロシア製かポーランド製かわからない。

 ロシアは、世界で最も多く製造されるカラシニコフ自動小銃などの模造兵器で年間20億ドルもの損害を被っているとの試算もある。ロシア製兵器輸出の9割を牛耳る武器輸出公社ロスオボロンエクスポルトは、法的な措置を講じていくとの姿勢だが、武器取引に関する国際的な法整備が進んでいないこともあり、取り締まりも容易ではないという。

(09/28 02:46)

http://www.sankei.co.jp/news/060928/kok004.htm