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2006年09月27日(水) 00時00分

これ“シカ”ない…列車を止める悪役が集客の主役にZAKZAK

 「管内は広いとはいえ、毎日1頭は必ず衝突しているほど。衝突してしまうと電車も遅れ、お客さまにご迷惑をかけてしまう。いろいろと対策をとっていますが、なかなか抜本的に事故をなくすことはできない」

 JR北海道の担当者は、こう頭を悩ます。同社によると、シカとの衝突事故は年々増加傾向にあり、昨年度は道内全域で1234件も。「統計を取り始めてから一番多かった」(広報)という。今年も8月末までに451件を数え、昨年同期(388件)を大きく上回るペースだ。

 狩猟のハンターが減ったことなどが原因で、事故に遭遇する大半はエゾシカ。「食べ物を求めて出歩くことが多く、冬から春にかけてが特に頻発する」という。

 いったん衝突事故が起きると、車掌ら乗務員自らがシカの死骸を片づけ、安全運行に支障がないことを確認後、運転を再開する。「車両が破損することないが、処理に最低でも約10分はかかり、その分遅延する」(担当者)。

 いつまでも悩んでばかりはいられない。ある職員がひらめいた。「それだけ野生動物が身近にいるということをアピールできるのではないか」。

 発想の転換で、10月7日、宗谷本線を使った「野生動物ナイトウォッチングツアー」が企画された。

 ツアーは夕方に札幌を特急で出発。道北にある音威子府(おといねつぷ)駅到着後、同駅から天塩(てしお)中川駅の間を2時間かけてゆっくり往復。この間の路線は、天塩川沿いを走っており、車窓からエゾシカやキタキツネなどを観察する予定だという。

 「特に東京など都会の人にとっては、驚くほど野生動物が多くいることを新鮮に感じてもらえるはず」と意気込むJR北海道のスタッフ。

 道産子はただでは、起きない。「反響は上々」という。ツアーの問い合わせは、名寄駅旅行センター(TEL01654・3・0415)へ。 

ZAKZAK 2006/09/27

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_09/t2006092768.html