悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年09月25日(月) 08時00分

ソフトバンク 携帯本格参入、株価低迷続く産経新聞

 10月から、買収した携帯電話会社ボーダフォンの新社名をソフトバンクモバイルに変更するなど、携帯事業の本格稼働を目前に控えるソフトバンクが株価低迷に悩まされている。1月4日に年初来高値5190円を付けたあと下降線をたどり、9月22日の終値は2130円と半値以下。携帯電話事業進出で新たな成長段階に入ったと自負するものの、懐疑的な証券アナリストの懸念を払拭(ふっしょく)できず、市場からの支持を得られずにいる。

 「間違いだらけ。会計について勉強し直すべきだ」。ソフトバンク幹部が問題視するのが8月21日に出されたリーマン・ブラザーズ証券のアナリストリポートだ。当時、2300円台だったソフトバンク株の価値を900円しかないとした。

 株価下落のきっかけは今年1月の「ライブドア・ショック」だ。その後、東京株式市場は徐々に回復するが、ソフトバンク、USEN、楽天などのIT関連企業はその波に乗り切れずに下落を続けている。

 3月に発表したボーダフォン日本法人の買収は賛否両論だったが、7、8月にかけてメリル・リンチ証券、リーマン・ブラザーズ証券などが相次いで、ソフトバンク株の評価を引き下げるアナリストリポートを出した。否定的評価の根拠は、買収に1兆7500億円もの資金を要したことへの懸念、携帯電話事業の先行き不安などだ。ムーディーズ・インベスターズ・サービスの格付け引き上げ、モルガン・スタンレー証券の目標株価引き上げなどの肯定的な評価もあったが、投資家の支持は得られていない。

 慶応大ビジネススクールの小幡績・助教授は「個人株主は、株主総会での経営者の説明よりも、アナリストの評価を重視する傾向がある。特に否定的な内容には反応しやすい」と話す。

 また、ソフトバンク株主にはインターネットを使って頻繁に売買する個人投資家が多いことから「値動きが一方通行になりやすい」(大手証券)ことも影響しているようだ。「(大量の売買を繰り返す)ヘッジファンドが、『個人投資家はアナリストリポートに敏感に反応する』とみて、ソフトバンク株を大量に売ったのではないか。それに乗じようという個人投資家もおり、それぞれの思惑が値動きを増幅させている」(市場関係者)との見方もある。

 しかし、株価低迷の下地にはソフトバンクが打ち出す成長ストーリーが市場の共感を得ていないということもある。「今持っているアイデアを明らかにすればよいのかもしれないが、それではライバル企業に手の内を明かすことになる」(笠井和彦取締役)と株価低迷に耐えてきた同社は、28日に携帯事業の計画全容を発表するが、市場がそれをどう評価するかが次の焦点となる。
(産経新聞) - 9月25日8時0分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060925-00000005-san-bus_all