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2006年09月25日(月) 00時00分

アコム、高利で遅延金 違法請求の疑い 東京新聞

 消費者金融大手のアコムが、地方銀行など十社と提携する消費者ローンの滞納者に対し、消費者契約法で定められた金利(年14・6%)を上回る17−26%の遅延損害金を請求していることが二十四日、分かった。内閣府は同法違反の可能性を指摘している。

 アコムは「利息制限法が遅延損害金の上限として認める29・2%の範囲内で請求しており違法性はない」との立場だが、「あらためて社内で協議して確認したい」として、利率の見直しも含めて検討する見込みだ。

 内閣府は保証委託契約による遅延損害金の利率は「原則として消費者契約法が優先される」としている。二〇〇四年五月の東京高裁判決は「遅延損害金については消費者契約法が適用され、年14・6%を超える部分が無効となる」との判断を示している。他の消費者金融大手のプロミスやアイフルは、遅延損害金の金利について14・6%に設定している。

 アコムの提携ローンは借り手が地銀などと融資契約を結び、同時にアコムとは債務保証の委託契約をする仕組み。返済が滞った場合にアコムが肩代わりして地銀などに支払い、新たな債権者として借り手から回収する。地銀などは貸し倒れリスクを軽減することができ、消費者金融側は手数料収入が見込める。

 アコムは地銀など十四社と提携。十四社ベースの今年六月末時点の利用残高は約千七百億円で、利用件数は約三十九万七千件。このうち十社で行うローンで、消費者契約法の規定を上回る金利で遅延損害金を請求している。請求件数は集計していない、という。

 アコムによると、このローンで同法規定を上回るケースがあったとされる提携先は北海道(札幌市)、青森(青森市)、スルガ(静岡県沼津市)、十六(岐阜市)、北陸(富山市)、南都(奈良市)、広島(広島市)、西日本シティ(福岡市)、長崎(長崎市)の九銀行と三菱東京UFJ銀行との合弁会社DCキャッシュワンの計十社。アコムと各行がそれぞれ契約、遅延金利は提携先の金融機関、肩代わり金額や返済期間などによって異なるが、消費者契約法を下回るケースもあるという。

<メモ>消費者契約法 消費者と業者との契約で、消費者側の利益を守るために2001年4月に施行された法律。消費者の利益を不当に侵害する契約を無効とし、あらゆる契約に適用される。家賃の滞納などで発生する遅延損害金の上限は年14・6%としており、それを超えるものについては無効となる。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20060925/mng_____kei_____000.shtml