2006年09月25日(月) 23時18分

ローマ法王、イスラム諸国大使らと会談　発言には触れず（朝日新聞）

　ローマ法王ベネディクト１６世は２５日、イスラム諸国の大使ら約４０人と会談した。ドイツでの法王発言をめぐりイスラム諸国から「イスラム教を批判した」と抗議が相次いだことから、他宗教との対話姿勢を内外へ示すことが狙いとみられる。しかし、先の発言について直接の言及はなく、約３０分間のみの儀式的な印象が強いものとなった。

　会談はバチカンの諸宗教対話評議会の主催で、ローマ郊外にある法王の夏季離宮カステルガンドルフォで開かれた。インドネシア、トルコ、イラク、イランなど２１カ国とアラブ連盟からのバチカン大使らのほか、イタリア在住のイスラム教関係組織の指導者らが招待された。

　法王は会談の冒頭、フランス語で「バチカンと世界のイスラム社会との友情と連帯を強めるために、この場を設けた。会談の開催を招いた状況については周知のこと」とあいさつ。ドイツでの発言への対応が会談の趣旨であることを言外ににおわせたが、直接にはまったく言及しなかった。

http://www.asahi.com/international/update/0925/013.html