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2006年09月21日(木) 17時30分

松本死刑囚の妻に月40万円、仕送り是非で教団割れる朝日新聞

 オウム真理教元代表、松本智津夫死刑囚(51)の家族への仕送りを巡り、教団内部の対立が激化している。教団は死刑囚の妻が描いたとされる絵画の使用料名目で月約40万円を仕送りしてきたが、上祐史浩代表が「社会の理解を得られない」と取りやめを提案。これに対し、反上祐派は「支払い停止は契約違反だ」と反発。役員改選を求める動きを強めている。

 アーレフと改称した教団は現在、松本死刑囚との決別を掲げる上祐代表に近い信徒らと、同死刑囚を信奉する信徒らとに事実上、分裂している。

 アーレフ広報部(反上祐派)の説明では、教団が「絵画料」名目で松本家に送金を始めたのは02年12月。教団元信徒殺害事件で懲役6年の実刑判決を受け服役していた松本死刑囚の妻、知子元幹部(48)が刑務所から出所した2カ月後だった。

 子供たちが住む茨城県に移った知子元幹部は教団との決別の意思を示す一方、自ら描いた「シヴァ」「ヴィシュヌ」の両神の絵画を無断使用しないよう関係者を通じて教団側に求め、教団が月約40万円の「使用料」を5年間支払う契約を結ぶことで折り合ったという。

 問題の絵画の原画は知子元幹部側が管理しており、教団本部の祭壇に模写が飾られ、複製品が信徒に配られている。松本死刑囚は「シヴァ神」の化身とされていた。

 「絵画料」名目の送金の形をとったのは、公安当局が松本死刑囚の影響を理由に教団への監視を続けている点などを考慮して、家族への直接的な生活支援は教団に不利になるとの判断が働いたからだと見られている。

 上祐派によると、仕送り停止は8月の役員会で上祐代表が提案。同代表は19日に教団の破産管財人に「反対信徒を説得する」との意向を伝えた。

 教団は00年、地下鉄サリン事件などの被害者賠償として5年間で9億6000万円を支払うと約束したが、期間内に支払われたのは5億6000万円にとどまり、管財人は期限を3年間延長した。上祐派は賠償も反上祐派と分離して行う意向で、管財人に400万円を送金。20日に振り込まれた。

http://www.asahi.com/national/update/0921/TKY200609210280.html