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2006年09月15日(金) 00時00分

裏金 職員刑事告発に知事「残念の極み」朝日新聞

 一連の裏金問題で、県が14日、元職員組合役員で、現在は総務部に所属する木下三千男課長補佐(49)の刑事告発に踏み切った。県が自ら職員を告発した例は過去にない。記者会見した古田肇知事は、告発した事実の根拠について「値する事実を確認した」と多くを語らず、今後は捜査の推移を見守る考えを強調した。一方で、今後も裏金にかかわった職員の中で、悪質なケースが確認された場合には、今回と同様に刑事告発する姿勢を示した。

 古田知事は会見の冒頭、「県政を推進するべき職員を告発したことは残念の極み」と述べた。
 県が直接、事情を聴いた際、木下課長補佐が今回の告発容疑である業務上横領について認めたのかといった点や、着服した金の使い道については明言しなかった。ただ、捜査の状況次第では、早い段階で木下課長補佐を懲戒処分する可能性を示した。
 一方、木下課長補佐が97年〜03年に役員を務めていた県職員組合の三浦孝雄委員長はこの日、「自分たちが告発すべきだと思い、具体的に検討していた」と県の告発に驚いた表情だった。
 組合は先週末まで、使途不明金について木下課長補佐から直接、事情を聴いていたという。この中で木下課長補佐は、会計責任者である書記次長から、副委員長になった後に委員長名義の口座から引き出した金について、「組合活動に使った」「別の口座に入れた」と答えたという。
 だが、具体的にどこへ支出したのかといった点や、木下課長補佐が自分の印鑑を使って「雅(みやび)会」という名義の口座を開設した理由については、「記憶にない」と明らかにしなかったとしている。
 三浦委員長によると、委員長名義の口座から金を引き出すための公印は金庫で保管。金庫の鍵は書記長と書記次長が持つことになっていて、金を引き出した当時、副委員長になっていた木下課長補佐には金庫の鍵を直接扱う権限はなかった。

◆県議会 監視強化へ検討委員会を設置
 県の裏金問題をめぐり、県議会は14日、全会派で構成する議長の諮問機関「不正資金問題調査検討委員会」を設置した。これまでの調査結果を検証するほか、再発防止策や議会の監視機能強化について議論する。9月議会最終日の10月12日までに最終答申を出す予定だ。
 委員は15人。坂志郎氏(県政自民クラブ)が委員長、宮嶋和弘氏(同)が副委員長を務める。
 県は今月末に、裏金の返還方法や職員の処分、再発防止策からなる「県政再生プログラム」をまとめる。このため同委員会は今月26日にも中間答申を出し、議会から再発防止策を提案する。その後は議会のチェック機能強化のあり方を検討する予定だ。必要があれば、梶原拓前知事ら元幹部を参考人招致する。
 坂委員長はこの日開かれた1回目の会合後、「議会がチェック機能を果たせなかったことに、恥ずかしい思いがある。与党意識があり、梶原前知事の言う通りになった面がある」と反省を述べた。その上で「今、県は県民から総スカンの状態にあるが、これを長引かせてはいけない。処分すべきは処分するなどして結論を出し、早く出直しをしなければ」と決意を語った。

◆NPO法人が返還された裏金を「行革の基金に」と県に提言
 裏金問題をめぐり、県内で自治体の行財政改革に取り組むNPO法人「地域再生機構」(駒宮博男理事長)が14日、返還された裏金で基金を作り、行財政改革を進めるよう県に提言した。
 提言は、返還された裏金が一般会計の雑収入の中で消えることで問題が風化しないよう「裏金ファンド」をつくる▽基金の一部を使い、民間人が県の行う事業を仕分けし、不要なものを廃止していく、などとしている。

http://mytown.asahi.com/gifu/news.php?k_id=22000000609150001