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2006年09月15日(金) 09時14分

卵、低温保存で低い危険 感染しても加熱でほぼ安全朝日新聞

 卵は養鶏場で洗浄後、パック詰めにされて出荷され、通常は産卵から1日で店頭に並ぶ。

 専門家らによると、感染した卵でも殻を割らずに10度以下で保存すれば菌が繁殖せず、生で食べても食中毒になる可能性は低い。万が一、繁殖していても65度以上で加熱すれば菌が死ぬため、まず心配はない。購入後は冷蔵庫で保存し、卵を割る時には殻が入らないようにして、殻にひびが入っていたり古くなったりした卵は生で食べないことが重要だという。

 今回は卵自体の調査ではないが、国立感染症研究所の渡辺治雄副所長は「日本の卵1万個に3個程度が感染している実態を裏付ける結果だ。自然界に存在するサルモネラ菌の養鶏場からの完全な排除は難しいことを、消費者も認識するべきだ」と語る。

 サルモネラ菌に詳しい鶏病研究会の佐藤静夫顧問によると、今回分かった陽性率は、採卵養鶏場のうち20〜30%とされる欧州連合(EU)諸国の平均並み。ほぼゼロの北欧と比べて改善の余地があるという。

 特に、飼養羽数で国内の6割を占める大規模鶏舎の陽性率の高さが気がかりだという。「コスト追求で大規模化が進むが、大規模になるほど衛生管理が難しい。適正な管理の伴わない規模拡大には歯止めが必要だ」

 また、生産者団体による任意の調査で、調べた検体の数は欧米の基準に準じた日本の指針の数分の1にとどまることから、調査関係者の一人は「今回は比較的、優良な養鶏場が対象となり、検体も少ないため数字は控えめだ。それでも予想以上に高かった。指針並みの検体を集めた強制的な調査なら、陽性率はもっと高かったはずだ」と話す。こうした指摘に農水省も、より精密な実態の把握が必要と判断し、調査に乗り出す。

http://www.asahi.com/life/update/0915/005.html