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2006年09月14日(木) 00時00分

電力線通信解禁へ 東京新聞

 電波監理審議会(総務相の諮問機関)は十三日、パソコンなどの電源コードをコンセントに入れるだけでインターネット接続が可能になる電力線通信(PLC)の解禁を容認する答申をまとめた。総務省は省令を改正、年内にも設置申請を受け付ける。

 家庭内で手軽に高速ネット接続を楽しめる技術だが、電源コードから雑音電波(ノイズ)が漏れて既存の無線通信や短波ラジオに混信が生じる可能性があり、雑音解消が課題。また、家の中で無線LANの普及が始まっていることから、PLCが広く浸透するかどうか未知数だ。

 PLCは、コンセントと電源コードの間に専用のモデムを設置。コンセントは配電盤を介して家庭に入っている光ファイバーや非対称デジタル加入者線(ADSL)と接続されており、高速ネットが楽しめる。通信用ケーブル工事や配線などが不要で家の中でコンセントがあればどこでもネット接続ができるメリットがある。

 勤務先のパソコンから自宅のエアコンなどの家電製品の操作も可能になることから電機メーカー、電力会社、通信事業者がこれまで開発を進めてきた。

 しかし、家庭の電力線に高周波数の通信用電波を流すことから電源コードからノイズが発生する。審議会の過程では、アマチュア無線家や短波ラジオ局などは「漏えい電波が他の無線通信に悪影響を及ぼし、容認できない」などと、PLC解禁に強く反対する意見を表明していた。

 このため、審議会は同省に対し、許可の際には慎重な審査と、混信対策の徹底を求める意見書を答申に添付した。

 (メモ)電力線通信(PLC) 2001年に決定された政府の「e−Japan戦略」重点計画に推進の方針が盛り込まれた。総務省研究会での検討過程で、一時は雑音電波(ノイズ)の問題で実用化を先送りした経緯がある。同省は04年から、通信事業者やメーカーなどと雑音の低減技術の開発と実証実験を進めてきた。海外では既に米国やスペイン、ドイツなどが商用サービスを始めている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20060914/mng_____kei_____003.shtml