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2006年09月13日(水) 18時01分

山口・徳山高専女子学生殺害:少年の実名報道、閲覧制限−−伊賀・上野図書館 /三重毎日新聞

 ◇容疑少年の実名・顔写真掲載、週刊新潮の閲覧制限−−少年法、人権尊重を理由に
 ◇「死亡確認後」読売新聞は閲覧自由
 山口県周南市の徳山工業高等専門学校5年、中谷歩さん殺害事件で、殺人容疑で指名手配された少年(19)=7日に遺体発見=を実名報道し、顔写真を掲載した『週刊新潮』の閲覧を伊賀市上野丸之内の伊賀市上野図書館(岡森勝彦館長)が制限していることが12日、分かった。少年の保護・更生を目的とした少年法の尊重が理由だが、同様に実名報道し、少年の顔写真を掲載した『読売新聞』の8日付朝刊は自由に閲覧でき、閲覧を制限する基準が分かりにくくなっている。
 閲覧を制限しているのは『週刊新潮』の9月14日号。同図書館には7日夕に納入され、記事が書かれたページの3カ所をホチキスで袋とじにし、9日から通常の雑誌コーナーではなく、職員だけが入れるカウンター内に置いた。利用者の要望があった場合のみ、職員が手渡すが、10日まで請求はなかったという。
 岡森館長によると、『週刊新潮』の取り扱いを巡っては、3人の図書館司書と協議した他、県立図書館(津市)など県内の主な公立図書館の対応や、日本図書館協会が97年に公表した「見解」を参考に決めた。しかし、司書の中からは「実名や顔写真は書店やインターネットなどで閲覧可能で、一図書館で制限したところで、どれほどの効果があるのか」との疑問も出たという。
 一方、『読売新聞』の閲覧を自由としている点について、岡森館長は「少年の死亡が確認された段階での報道であり、死亡が確認されていない段階で報じた新潮とは事情が異なる。また、氏名や顔写真など(紙面を)部分的に隠すのもいかがなものか」と説明。また、憲法で保障されている「知る権利」との兼ね合いについては「図書館協会の見解では、人権・プライバシーを侵害する記事は提供を制限できるとしており、今回も該当する」と話している。【渕脇直樹】
〔伊賀版〕

9月13日朝刊
(毎日新聞) - 9月13日18時1分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060913-00000214-mailo-l24