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2006年09月13日(水) 00時00分

市民の傍聴「試行」 市議会特別委朝日新聞

  市民の委員会傍聴を認めてこなかった横浜市議会は12日、予算、決算を審議する特別委員会に限り、試行的に市民の傍聴を認めることを決めた。横浜市を除く県内市町村の議会が委員会傍聴を認めているなかで、横浜市議会の閉鎖性は際立っている。13日開会の定例市議会に委員会傍聴を認めるよう求める請願も出されているが、自民、公明、民主などが反対する意向を示している。

(太田泉生)

  横浜市会委員会条例では、委員会の傍聴について、「委員会は、議員のほか委員会の許可を得た者が傍聴することができる」と定めている。

  しかし、市議会の審議を伝える報道各社の記者を除き、議会事務局によると、10年以上前から市民が数十回にわたって委員会の傍聴を申請しているが、一度も認められたことが無いという。

  議事録でその理由を確認すると、申請のたびに、委員である議員から「委員会室が狭い」などの意見が出て、不許可となってきた。

  委員会審議は現在、中継を別室で見ることができる。しかし、音声が聞き取りづらいことがある上、カメラも1台でズームなどをしないため、議員や市幹部の声を知らないと誰が発言しているか分からないこともあり、市民から改善を求める声が出ていた。

  こうした状況のなか、議長から議会改革の諮問を受けた「議会のあり方調査会」(藤代耕一座長=自民)は12日、「予算・決算特別委員会局別審査で傍聴を行うことが可能」とする報告書を提出した。

  しかし、両特別委員会のうち、92人の議員全員が出席する「連合審査会」については「場所の確保が難しい」として傍聴は認めず、46人の市議が出席する「局別審査」といわれる第1、第2委員会に限り、10人ずつ傍聴を認めると提言した。

  この報告を受け、議会運営委員会は、試行的だが両特別委員会の傍聴を認めることにした。

  しかし、今回の「あり方調査会」でも、両特別委員会以外の委員会の傍聴については「会議室が狭く傍聴席の確保が困難」として、引き続き認めない考えを示した。また、傍聴席を確保する議場の改装などについても触れられなかった。

  委員会傍聴の請願を出した「よこはま市民オンブズマン」の綾部祥一郎事務局長は「市の課題について実質的な議論は委員会で行われている。市民に公開するのは当然だ」と話している。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000609130001