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2006年09月12日(火) 00時00分

隔週土曜日 市民に開放 厚木基地朝日新聞

  大和市と綾瀬市にまたがる米海軍厚木基地が16日から、隔週土曜日に下士官用のクラブやピザショップが入った飲食店街を市民に開放する。米軍が基地を定期的に一般開放するのは、世界的にも珍しいという。在日米軍再編が進むなか、「地域に開かれた基地」をめざす狙いがある。ただ、地元には、テロへの懸念から「セキュリティー面で問題はないか」と不安もある。

(渡辺丘)

  米軍基地は警備が厳重で、日本国内でも米本土でも一般開放されるのは、イベントがある特別な日に限られている。厚木基地は通常、春の桜祭りと夏の盆踊りの2日だけだった。在日米軍司令部広報部は「基地の一般開放は通常年1度程度で、隔週の開放は聞いたことがない」と話す。

  厚木基地内のクラブ開放は、今年1月に着任したジャスティン・クーパー新司令官が「もっと地域と交流を深めたい」と発案し、動き出した。7月末に地元市に打診した。

  当初は、下士官用のバーやレストラン、コンサートステージ、カジノが入る娯楽施設を毎週金曜日の夜に午前2時まで開放するという計画だった。しかし、時間帯が深夜に及ぶことから公共交通機関がなくなり、事件や事故の温床にもなりかねないと、地元の大和、綾瀬両市と警察が難色を示し、基地側に計画の再考を促した。

  基地側は、隔週土曜日の正午から午後9時までと時間を早めたうえ、これら娯楽施設に加え、ハンバーガーショップやピザショップが入った飲食店街を開放する新たな計画を両市に提示した。両市からは「深夜でなければ、地域との交流自体は否定しない」との返答を得たという。

  16日の一般開放初日を前に、基地内のステージに併設されたバーの店主は「素晴らしい試みだ。ステージのコンサートは夜9時過ぎから始まることが多いのが残念だが、店ではいつでも歓迎だ」と話した。泥酔した客には酒を出さないように目を光らせるという。

  ただ、大和市の基地対策担当者は「セキュリティーの面で大丈夫か。トラブルが起きなければいいが」と不安ものぞかせる。基地側は、基地正門で身分証明証を預かってパスを交付し、入場者の出入りをチェックするが、警備員の増強はしない予定だ。

  警察関係者の一人は「テロの危険もあるので、出入りのチェックを厳重にやってほしい」と注文をつける。

  厚木基地側は「始めてみて問題があれば変えていく。基地にいる一人ひとりが地域住民と話をし、友達になったり家族同士の交流を深められたりできたらいい」(担当者)と話している。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000609120004