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2006年09月11日(月) 12時14分

偽「有栖川宮」2被告、詐欺で懲役2年2月の実刑判決読売新聞

 旧皇族の「有栖川宮(ありすがわのみや)」を名乗り、結婚披露宴と称するパーティーを開いて祝儀をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた無職、北野康行(44)(京都市左京区)と同、坂本晴美(47)(東京都文京区)両被告の判決公判が11日、東京地裁であった。

 大島隆明裁判長は、「皇室、皇族を敬う参会者の心情に巧みに付け入る悪質な犯行」として、それぞれ懲役2年2月(求刑・懲役3年)の実刑を言い渡した。

 両被告は公判で、「あえて皇族であると装ったことはなく、金をだまし取ろうという気持ちはなかった」と無罪を主張。これに対し判決は、「封筒に有栖川宮家の家紋を入れるなど、継承者であるような印象を受ける書面を巧みに作成している。皇族関係者を装って、多額の金を集めることを目的に披露宴を開催したとしか考えられない」として、両被告の主張を退けた。

 一方、検察側は起訴時に祝儀などをだまし取られた被害者を327人としていたが、その後、2度にわたり被害者数を減らし、最終的に137人とした。これに対し、判決はさらに、北野被告が名誉総裁に就任していた「民族派団体」のメンバー76人が、「団体幹部は北野被告が皇族の子孫でないことを知っていた可能性が高い」とし、詐欺罪の成立を認めなかった。

 判決によると2人は男性会社役員(懲役1年6月、執行猶予4年が確定)と共謀し、2003年4月、東京都港区のイベントホールで披露宴を開催し、北野被告を皇族と信じた61人から、現金約294万円と絵画1点をだまし取った。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060911it03.htm