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2006年09月10日(日) 02時29分

アキバ萌えず… 総裁候補3氏、「小泉節」に及ばず?産経新聞

 自民党総裁選の告示後初の街頭演説が9日夕、JR秋葉原駅前で行われた。安倍晋三官房長官、谷垣禎一財務相、麻生太郎外相のポスト小泉候補のそろい踏みとあって、週末の秋葉原に「1万人以上」(主催者発表)の聴衆が集まったが、かつての小泉フィーバーでの盛り上がりには遠く及ばないというのが実感だった。(船津寛)

 街頭演説が行われた駅前広場。オタクの聖地だけあって、携帯電話のカメラを構える若者の姿が目立つ。午後4時すぎ、スーツ姿の3人が街宣車に登ると、大きな拍手が起こった。

 演説のトップバッターは安倍氏。明らかに安倍ファンとみられる中年女性は、ウンウンとうなずきながら、安倍氏の言葉に熱心に聞き入っている。セールスポイントの一つである拉致問題に話が差し掛かった。「横田めぐみさんたちを、私は決して見捨てません」。またも、大きな拍手。しかし、カメラに安倍氏の姿を収めるやいなや、さっとその場を立ち去る若者の姿もチラホラ見える。

 約5年半前の自民党総裁選で、JR有楽町駅前の街頭演説を取材した。小泉純一郎氏が「構造改革なくして景気回復なし」などと、後にオハコとなるフレーズを絶叫すると、聴衆たちが「そうだ」と呼応する。熱気というよりも、殺気と表現したほうがいい雰囲気だったのを今でも覚えている。あのパワーが長期政権の出発点だった。

 汗だくになったあの日に比べ、この日は、少し秋めいてきた風が心地いい。「やっぱり小泉さんのほうが華がある」(大阪府の女性会社員)「テレビで見たとおり」(千葉県のフリーター)。聴衆の反応もどこか冷めていた。

 意外に人気を集めたのが麻生氏。「唯一、笑えた」(新宿区の大学生)「何でもっと人気がでないのか不思議」(大田区の会社経営者)。マンガ好きとして知られる麻生氏はオタクに人気があり、会場には「オレたちの太郎」というプラカードも登場した。

 麻生氏は演説の最後を「来年の参院選、統一地方選は、誰が総裁になっても戦う。ぜひ力を貸してほしい」と結んだ。街頭演説のパワーを「票」に結びつけた小泉流を、今回の3人に求めるのは少し酷かもしれない。

(09/10 02:29)

http://www.sankei.co.jp/news/060910/sei000.htm