2006年09月10日(日) 14時00分

聴覚障害者詐欺：告訴の社長、生命保険解約し追加出資勧める　／山梨（毎日新聞）

　県内の聴覚障害者６人から詐欺などの容疑で告訴された東京都港区の会社の女性社長（５５）が、うち５０歳代の女性１人に対し生命保険を解約して追加出資するよう勧めていたことが９日、分かった。女性は保険を解約し２７０万円を得たが、家族が引き留めたため解約金は出資しなかった。
　女性は既に出資した４００万円を返すよう社長らに求めたが、利息の支払いや返金はないまま連絡が取れず、被害を訴える県内の５人とともに社長らを告訴している。
　女性によると、昨年３月ごろから県内の聴覚障害者に社長を紹介した仲介者に何度も出資を勧められ同５月末、社長も同席し年３％の利息が付くと勧められ４００万円を出資した。その際、社長から「あなたの生命保険は保険金の支払いが安い。解約して私の会社に預ければ、入院してももっと高いお金を払う」と勧め、女性は解約した。女性は後日、解約金を出資しようとしていたが、女性の家族が「詐欺ではないか」と諭し、女性も思い直した。
　女性は「解約金まで取られなくて良かったが、預けたお金は孫のために使おうと思っていた。とても悔しい」と怒りをあらわにした。【吉見裕都】

９月１０日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060910-00000099-mailo-l19