2006年09月09日(土) 12時01分

県発注工事談合：佐藤工業元会長、逮捕の朝も潔白主張　社員「分からない」　／福島（毎日新聞）

　記者会見まで開いて疑惑を否定していた佐藤工業元代表取締役会長の佐藤勝三容疑者（６６）は、逮捕当日の朝も談合には関与していないと強調した。一方、福島市泉の佐藤工業では、社員が集まった報道陣を避けるように足早に出入りし、佐藤容疑者の親族も、談合への関与はないと語った。
　■逮捕当日
　佐藤容疑者は、この日の朝も連日の聴取にも疲れも見せず、はっきりとした口調で報道陣の取材に応じた。
　佐藤容疑者は「（談合のための）会議にも出ていない。だから談合をできる立場にない」といつも通り、潔白を主張、特捜部への批判も口にした。
　■佐藤工業
　最近まで会長を務めた佐藤容疑者逮捕は同社にとってさらに衝撃となった。
　逮捕の一報が流れた直後の午後５時過ぎには、詰め掛けた報道陣を避けるように社員が足早に出入りする姿が見られた。ある社員は「突然のことなので、何が何だか分からない」と困惑した様子だった。
　また、本社ビル近くの佐藤容疑者の自宅では親族が報道陣に対し「残された人間が頑張るしかない。（佐藤容疑者が談合は）ないと言っているのだから、ないに決まっている」と答えた。
　■福島商工会議所
　佐藤容疑者が会頭職を辞任したばかりの福島商工会議所では山田義夫専務理事が「これまでご指導いただいた立場として、大変残念に思う」とのコメントを出した。
　佐藤容疑者は０４年１１月に会頭に就任。市内の交流人口を増やすため、昨年４月から「ふくしまふれあいカレッジ」を企画、市民に観光客をもてなすための教養講座を開講するなど積極的に商工会議所の業務にあたっていた。

９月９日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060909-00000088-mailo-l07