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2006年09月09日(土) 21時09分

長男名乗り2950万振り込め詐欺読売新聞

県内過去最高の被害額

 小山市の女性会社員(63)から7日、「長男を名乗って電話をかけてきた男に2950万円をだまし取られた」と小山署に届け出があった。同署は振り込め詐欺事件とみて捜査している。県警によると、県内の振り込め詐欺としては過去最高の被害額だという。

 同署の調べによると、8月30日、女性会社員宅に、東京都内に住む30歳代の長男を名乗る男から、「電話番号が変わった」という連絡があり、翌31日に、同じ男から泣き声で、「会社の金を使い込んでしまった。返さないとクビになる」と電話があった。女性が指定された口座に3回に分けて200万円を振り込むと、翌日以降、さらに「もっとお金が必要なんだ」「会社の監査が入って使い込みがばれてしまった」などと繰り返し電話があり、女性は親類などに借金をしながら、計47回にわたり計2950万円を振り込んだ。

 7日にも「あと200万必要だ」と電話があったことから、女性が長男の妻に電話で確認したところ、だまされたことに気づいた。女性は、長男に声がそっくりなのでだまされたと話しているという。男が金を振り込むよう指示した口座は14種類あり、一部は金が引き出されていた。

 【振り込め詐欺被害 昨年の総額上回る】

 県内で今年起きた振り込め詐欺の被害額は、8月末までに3億3903万円に達し、昨年1年間の3億232万円をすでに上回ったことが、県警捜査2課のまとめで分かった。「交通事故を起こしてしまった」などと示談金を要求する手口は減り、「会社の金を使い込んだ」と泣きついて振り込みを求める手口が増えているという。

 8月末までに県警に届け出があった振り込め詐欺の被害は286件で、内訳は「おれおれ詐欺」が60件、「架空請求」が84件、「融資保証金」が142件だった。

 「おれおれ詐欺」は昨年1年間で53件と減少傾向にあったが、今年に入って再び増え始めている。だまし文句も、「店の売上金を使ってしまった」「借金を返さなければならない」などと泣きつく手口が目立ってきており、だまされたことに気がつくまでに何度も振り込むケースも増えている。

 犯行の2、3日前に犯人が被害者家族に、「携帯電話の番号を変えた」などと電話を入れる手口も増えており、同課は「とりあえず元の電話の番号にかけてみるなどの対策をとり、振り込む前に誰かに相談することなども重要だ」と、注意を呼びかけている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news001.htm