2006年09月09日(土) 08時02分

佐藤工業会長を逮捕　福島県発注工事　談合主導、容疑は否認（産経新聞）

　福島県発注の下水道工事をめぐる談合事件で、東京地検特捜部は８日、刑法の談合容疑で、同県商工会議所連合会前会長で県内最大手の建設会社「佐藤工業」（福島市）会長、佐藤勝三（かつみ）容疑者（６６）を逮捕した。同工事ではゼネコン間と地元業者間でそれぞれ談合して共同企業体（ＪＶ）を組んでおり、佐藤容疑者は当時、同県建設業協会会長として地元業者の談合を主導した疑い。佐藤容疑者は容疑を否認しているもようだ。同事件での逮捕者は３人目。
　佐藤容疑者は３日から連日、特捜部から任意で事情聴取され、福島市の自宅が家宅捜索された４日には記者会見を開き、「私は一切、談合に関与していない」と話していた。６日には同連合会会長を辞任していた。
　調べによると、佐藤容疑者は「談合仕切り役」だった設備会社社長、辻政雄容疑者（５９）＝同容疑で逮捕＝らと共謀。福島県が平成１６年８月２０日に実施した阿武隈川の流域下水道整備工事の指名競争入札に関し、準大手ゼネコン「東急建設」（東京都渋谷区）と佐藤工業のＪＶに落札させるよう談合した疑い。
　下水道工事では、仙台市内でゼネコンの落札予定会社を、福島市の県建設業協会で地元業者の落札予定会社をそれぞれ決めたうえで、ＪＶの組み合わせを決定していたという。佐藤容疑者は１７年５月までの４年間、同協会会長を務めており、地元業者の受注調整を主導していたとされる。
　また、すでに逮捕されている佐藤工業営業統括部長、八巻恵一容疑者（４７）に談合への関与を指示していたという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060909-00000000-san-soci