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2006年09月08日(金) 00時40分

貸金業法改正案、自民が結論先送り 特例金利に批判噴出朝日新聞

 貸金業の金利引き下げ問題で、自民党の金融調査会や法務部会などの合同会議は7日、時限的な特例の高金利融資などを認めた金融庁の貸金業規制法の改正案を協議したが、特例金利の存続期間などを巡って批判が続出したため、結論を持ち越した。11日の合同会議で再協議する予定だが、金融庁案が修正される公算が大きくなった。

 政府・与党は貸金業の上限金利を出資法の上限(年29.2%)から利息制限法の上限(元本に応じ同15〜20%)に引き下げ、二つの法律の間にあるグレーゾーン(灰色)金利を撤廃する方針を固めている。

 金融庁案では、改正法の施行を成立から1年後とし、施行の3年後に上限金利を引き下げる。その後、元本の上限50万円、返済期間1年以内の特例金利(同28%)を最長5年間設けるため、改正法の公布から特例廃止まで9年間かかる。

 この日の合同会議では、議員から「灰色金利の撤廃が遅すぎる」「全体的に期間を短くするべきだ」との批判が相次いだ。また、金利引き下げに前向きな議員からは「特例が規制の抜け穴になる」と反対する意見が出た。

 一方、金利引き下げに慎重な議員も「特例は制度を複雑にする」として、段階的な金利の引き下げを求めた。このほか、利息制限法の金額区分を物価上昇を考慮して5倍に引き上げる案にも「利息制限法は変えるべきでない」と反発の声が出た。

 金融庁は、特例金利の容認や期間について「急激な金利引き下げで借りられなくなる人が出る可能性がある」「業者のシステム整備などに時間がかかる」と説明しているが、了承を得られなかった。

 金融調査会の幹部会が出席者の意見を具体的な案にまとめたうえで、11日の合同会議で金融庁案と比較する予定だが、同日中に結論が出るかどうか微妙だ。秋の臨時国会への法案提出という金融庁が考えていたスケジュールに遅れが出る可能性もある。

 金融調査会の金子一義会長は「多様な意見の違いが党内にあるため、じっくり議論をして結論を出したい」と話した。

http://www.asahi.com/business/update/0908/001.html