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神戸市議会の総務財政委員会は６日、市職員に対する市議らの働きかけを原則すべて記録し、請求があれば公開するよう定めた条例案を全会一致で採択した。１１日の本会議でも可決される見通し。同市議２人（辞職）が汚職事件で逮捕されたのを受け、不当な口利き行為や政策介入を排除するため市が提案していた。
「市政の透明化の推進及び公正な職務執行の確保に関する条例」で、職員が市議を含む地方議員や首長、国会議員、その秘書、企業、団体などから要望や提言、相談、意見、苦情などを受けた場合、原則すべてを文書に記録し、情報公開請求があれば開示するよう定めている。市が一定以上を出資する外郭団体の職員も記録する。ただ、単なる事実確認は記録の対象外とする。
特定企業へ利益を誘導するような悪質な働きかけについては、外部有識者による審査会で、即時公表や刑事告発も含めて対応を検討する。
広島市や横浜市にほぼ同様の制度があるが、議会の議決を必要としない要綱（内規）で定めている。広島市は条例案を２度提案したが、否決された。今月から市議や市民からの要望などを記録する制度を始めた大阪市は、「した方がいいのでは」といった意見や相談は対象外。名古屋市は法令や条例などに違反する働きかけに限って記録を義務づけている。