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2006年09月04日(月) 10時47分

WSJ-マイスペースがsnocapと提携、音楽配信市場の勢力図に変化もダウ・ジョーンズ

ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米ニューズ・コーポレーション(NYSE:NWS.A)が運営する人気ソーシャル・ネットワーキング・サイト(SNS)、「マイスペース」は、楽曲のダウンロード・サービス技術を手掛けるスノキャップ(snocap)と提携する。事情に詳しい筋が明らかにした。この試みが、デジタル音楽配信市場でアップルコンピュータ(Nasdaq:AAPL)の圧倒的優位を揺るがすかどうかが注目されている。

スノキャップは、オンライン音楽配信サービスのナップスターの創立者ショーン・ファニング氏が設立した企業。マイスペースは、同サイトの利用者が1曲当たり79セントで購入することができるスノキャップのサービスを7月終わり頃から試験的に行っている。

ニューズとスノキャップの関係の詳細は不明なものの、事情に詳しい関係者によると、ニューズはスノキャップの少数株式を保有する可能性がある。両社の関係者はコメントを控えている。

マイスペースはこの1年で、登録利用者数が1億人を超え、最も人気の高いウェブサイトの1つとなっている。同サイトには音楽ファンのユーザーも多く、バンドやミュージシャンの交流の場として長く利用されてきた。このため、これらの音楽ファンがスノキャップのサービスを利用することで、同サイトがアップルのオンライン音楽ストア「iTunes(アイチューンズ)」の強敵となる可能性も出てくる。

ただ、2003年にアップルが1曲当たり99セントで開始したデジタル音楽配信市場は参入者が多く、マイスペースとスノキャップは「乱戦状態」への参入となる。ここ数年間で、タイムワーナー(NYSE:TWX)傘下のAOLや、バイアコム(NYSE:VIA.B)傘下の音楽専門チャンネル「MTV」、ウォルマート、eミュージック・ドットコムなどがサービスを開始したが、その「成果」はまちまちとなっている。

スノキャップは、「Grokster」「Kazaa」などピア・ツー・ピア(P to P)のファイル共有ネットワークの合法化を可能にする技術の提供を目的として、鳴り物入りで1994年に設立された。ただ同社は、これまで複数の大手音楽会社とライセンス契約で合意しているが、当初目的としていたP to Pネットワークの立ち上げはわずかにとどまっている。

今回のマイスペースのサイトで行うサービスは、スノキャップの技術を利用するケースでは初めて注目を浴びる例の1つとなる。マイスペースで楽曲を提供しているアリゾナを拠点とする音楽バンド「フォーマット」のマネージャー、テリー・マクブライド氏は、同バンドがレコーディングなどの著作権を所有していることから、スノキャップがマイスペースとの関係を試すうえで、「楽な候補である」と述べている。
(ダウ・ジョーンズ) - 9月4日10時47分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060904-00000012-dwj-biz