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2006年09月03日(日) 08時03分

ゆりかもめ異臭事件 塩酸まいた男を逮捕産経新聞

 ■「鬱憤晴らし」 計4件の犯行認める
 東京の新交通システム「ゆりかもめ」など都内と千葉県内で6月から7月にかけ、4回にわたり電車内で塩酸がまかれた異臭事件で、警視庁捜査1課と千葉県警は2日、威力業務妨害の疑いで、千葉県船橋市大穴北、アルバイト、伊藤裕之容疑者(35)を逮捕した。
 伊藤容疑者は4件の犯行を認め、「以前、JR総武線の駅でほかの客とトラブルになったことがあり、イライラして電車を止めてやろうと思った」と供述。「鬱憤(うっぷん)を晴らすためなら、どの路線でもよかった」とも話している。
 調べでは、伊藤容疑者は7月9日午後1時15分ごろ、江東区有明の「有明テニスの森駅」付近を走行中の豊洲発新橋行きのゆりかもめ車内で、塩酸入りのポリ袋を床に置いた上でクギで袋を破り、異臭騒ぎを起こし、ゆりかもめの運行を妨害した疑い。
 この事件で、電車は2つ先の国際展示場正門前駅(江東区)で乗客を降ろして運行をとりやめ、乗客2人がのどの痛みを訴えた。
 このほか、(1)東京メトロ東西線葛西駅(6月10日)と(2)妙典駅(同月17日)(3)JR千葉駅(7月1日)で車内やトイレで発生した異臭事件についても、塩酸や、塩酸と漂白剤を混ぜたものを犯行に使用したという。捜査1課が4つの駅の防犯カメラの映像を確認したところ、いずれも伊藤容疑者が写っていた。
 7月6日には千葉日報社(千葉市)などの報道機関に「すべて私が起こした」との犯行声明が送りつけられており、伊藤容疑者は声明を送ったことも認め、「自分の行動を広く知ってもらいたかった」と供述している。
(産経新聞) - 9月3日8時3分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060903-00000006-san-soci