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2006年09月01日(金) 22時14分

米産牛肉が品薄 輸入量少なく人気好調 「吉牛」限定的朝日新聞

 米国産牛肉が輸入再開決定から1カ月余りで品薄状態になってきた。多くの外食チェーンやスーパーが「安全面を心配する消費者が多く、すぐには受け入れない」と見て、米国産牛肉の輸入を見合わせており、取り扱いを再開している業者はまだ一部。ところが、販売した店での売れ行きが予想以上に好調で、輸入量が極端に少ないこともあって業者からは「売りたいのに売るものがない」との声が上がり始めた。

 吉野家ディー・アンド・シーの担当者は「お客さんからも『早く再開して』という声は多いが、とにかく牛肉が足りない」と話す。9月中にも米国産牛肉を材料に「牛丼復活」を計画しているが、必要な月間1000トン分の牛肉を確保する見通しが立っていない。このため販売する日、時間帯を限定し、「大盛り」や「特盛り」は扱わない方針だ。価格も「並盛り」で400円前後と輸入禁止前の280円より高くなる見込みだ。

 全国57店で8月29日から米国産牛肉をメニューに入れた焼き肉店「でん」も、確保した4トン分が2日には売り切れそうだ。「予想以上の人気。2週間ほど待ってもらうしかない」という。

 スーパーでは、一番乗りで売り出した米国系の「コストコホールセール」が8月上旬の販売再開日の翌日の午前中に完売。1週間、品切れが続いた。共同仕入れ機構「シジシージャパン」加盟のトップ(東京都世田谷区)、永野(宮崎市)、ナルックス(金沢市)、尾張屋(千葉県木更津市)、ハヤシ(同茂原市)でも来週売り出すが、1〜2日で売り切れる見通し。「米国産の味を好む日本人が多く、意外に支持は広がっていきそうだ」(シジシージャパン)と言う。

 農林水産省によると、輸入再開決定から8月末までの36日間に輸入された米国産牛肉は約160トン。1月に危険部位が見つかり輸入がストップするまでの40日間に輸入した約730トンに及ばない。今後は増える見込みだが、03年末の輸入禁止前の月間2万トンのペースにはほど遠い。

 「日本の防疫ルールが厳し過ぎることが輸入量が増えない原因」(米最大手食肉処理会社タイソン・フーズの日本支社)という声も出ており、今後、米国から輸入条件の緩和を求める圧力が強まるのは必至だ。

http://www.asahi.com/life/update/0901/014.html