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2006年09月01日(金) 22時59分

歴代館長の不正、30年前から 飛鳥会事件初公判朝日新聞

 財団法人「飛鳥会」をめぐる業務上横領・詐欺事件で、財団理事長の小西邦彦被告(72)=同罪で起訴=の知人の元暴力団組長らに健康保険証を不正に取得させていたとして、詐欺罪に問われた前大阪市立飛鳥人権文化センター館長の入江和敏被告(60)の初公判が1日、大阪地裁(杉田宗久裁判長)であった。入江被告は「間違いありません」と述べ、起訴事実を認めた。検察側は冒頭陳述で、市の同和行政に強い影響力を持つ小西被告に対し、約30年前から歴代館長らが健康保険証の詐取行為に関与していたと指摘した。

 冒頭陳述によると、小西被告は同センターの前身となる会館が建てられた後の76年ごろから、飛鳥会や部落解放同盟飛鳥支部の関係者らに社団法人「大阪市人権協会」傘下の「飛鳥人権協会」(大阪市東淀川区)で働いていることにして健康保険証を取得させるよう同センター側に指示。入江被告も、00年に同センター副館長に就く直前、当時の館長から小西被告の指示に従って健康保険証を詐取するよう引き継ぎを受けていたという。

 さらに検察側は、入江被告や元館長らの捜査段階の供述調書を読み上げた。それによると、入江被告らは小西被告について「服従しないと逆鱗(げき・りん)に触れるので、すべて小西被告を中心に考えなければならなかった」、入江被告の部下だったセンター幹部は「当時の入江館長から『小西被告の言う通りにしていれば、気に入られて君も館長になれる。退職後も(小西被告が理事長の)社会福祉法人の理事として面倒を見てくれる』と言われ、不正を指示された」と供述。小西被告の圧力で、同センターが組織ぐるみの違法行為を繰り返してきた背景が明らかになった。

 小西被告は7月31日、保釈保証金3億円を納付して保釈された。初公判の期日は決まっていない。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200609010069.html