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2006年09月01日(金) 21時40分

英監督機関、eBayを調査へ--個人情報の扱いをめぐりCNET Japan

 英国の人権擁護団体 Privacy International がきっかけとなって英国eBayの個人データの取り扱いに関する調査が政府主導で実施されることになった。これはユーザーのプライバシーを不当に扱っている可能性のあるEコマースサイトに対する新たな運動の一環だ。

 同人権擁護団体は今週、英国の 情報コミッショナー事務局(Information Commissioner) に対し、英国eBayに関する申し立てを行った。英国eBayは、ユーザーがアカウントの取り消しや、ウェブショッピング履歴に関する詳細情報などの個人データの削除を容易に行えないようにしており、そのような行為はData Protection Actに反すると同団体は主張している。

 情報コミッショナーの広報担当者は現地時間8月31日、人権擁護団体の申し立てについて調査していることを認めた。

 またPrivacy Internationalは、英国のEコマースサイトに対する調査の詳細を発表した。同団体はその中で、英国Amazonが「(ユーザーが)アカウントを簡単に抹消する方法の提供を拒んでいる企業の最たる例だ」としている。

 人権擁護団体は、「実際、同サイト上には顧客がアカウントを抹消できる場所がどこにもない。『役立つ情報(顧客利用規約、プライバシーに関する情報、プライバシーポリシー、セキュリティ保証、さらに、当サイトからのサインアウト方法に至るまで)』を隅々まで読んでもアカウントの抹消、詳細な個人情報の削除、Amazonとの関係解消に関して何も書かれていない」とし、さらに次のように続けた。「同サイトの検索機能も(個人情報の抹消に関しては)全く役に立たない。検索できるのは製品に関する情報に限られ、アカウントの管理方法に関する情報は対象外だ。実際、『アカウントの抹消』で検索をかけると、『スポンサー企業』からの銀行口座の開設方法に関する広告が表示される」と述べている。

 人権擁護団体によると、これは英国のData Protection Actに違反しているという。同法には、「必要以上の期間、(個人)情報を保持してはならない」と規定されている。

 この件について英国Amazonにコメントを求めたが回答は得られなかった。同サイトの「Customer Promise(顧客との約束事項)」というタイトルのページには、同サイトはData Protection Actを遵守していると書かれているが、このページにはアカウントの抹消に関する情報は一切掲載されていない。

 またPrivacy Internationalは、英国eBayはアカウントの抹消を希望する顧客に対する「大きな障害」を設けていると批判している。同団体が行った調査では、同社にアカウントの抹消を要請する方法を示すページに行き着くまでに、いくつものウェブページを経なければならなかったという。eBayでは、オンライン上でアカウントを抹消できるが、それが可能なページは特定の検索ボックスにたまたま正しい言葉を入力した人しか発見できないという。

 この点について英国eBayにコメントを求めたが、返答はなかった。


この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

[CNET Japan]
http://japan.cnet.com/
(CNET Japan) - 9月1日21時40分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060901-00000013-cnet-sci