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2006年08月30日(水) 16時39分

大阪の監禁 異様な「一夫多妻」生活 激しい暴力と脅し産経新聞

 ■女子大生を“洗脳”
 「密室」で見知らぬ女性らとの集団生活を強要され、逃げ出そうとすれば激しい暴力がふるわれる−。30日明らかになった大阪市の元ビデオ販売業の男(33)による女子大生監禁事件は、奇妙な「一夫多妻」の生活だった。被害にあった堺市内の20代の女子大生は警察官らに保護された際には、「私の家はここ(監禁場所)や」といったんは拒絶したという。長期にわたる異様な集団生活と暴力への恐怖で“洗脳”されていたとみられ、いまも女子大生は男の「呪縛(じゅばく)」に苦しんでいるという。
 平成14年8月。男との出会いはインターネットのチャットを通じてだった。女子大生は高校最後の夏休み中、パソコンを介して男との会話を楽しんでいるうちにひかれ、ほどなく男との交際も始まった。
 「妻はいるが、離婚が決まっている。一緒に暮らそう」。突然の告白に動揺したが、その後も同居を執拗(しつよう)に迫られた。15年6月ごろ、自宅を訪ねると見知らぬ女性2人と幼い子供3人が部屋にいた。
 「大学には行くな」「ここを出ればどうなるかわからない」。脅し文句や激しい暴力で恐怖をあおる一方、同居している女性らが女子大生を取り囲み、逃げたくても逃げられない状況をつくられたという。
 家族が女子大生を実家に連れ戻したこともあったが、再び家を出て、同居生活をするようになった。家族はその直後に捜索願を大阪府警に提出。警察官と一緒に監禁された男の自宅を訪ねたが、女子大生は拒否した。
 このころは洗脳されていたとみられるが、その後も女子大生は男の要求に応じて自分の口座に約2500万円を家族に振り込ませるなど、男の態度は次第にエスカレートした。
 これまでの調べでは、男の自宅は一戸建てで3部屋あり、元従業員の男3人も近くに住んでいた。集団生活では同居女性や元従業員がお互いを監視しながら生活しており、脱出するのは困難だったとみられる。
 男は以前から結婚、離婚を短期間に繰り返し、当時、同居していた3人の子供も養子縁組にするなど戸籍上の関係も複雑だったという。「事実婚」という形で女性の心の動揺を誘う手法でマインドコントロールしたとみられる。これまでに交際相手や元妻、妻の姉など複数の女性との集団生活が確認されており、府警は全容解明に向けて関係者から事情聴取を進めている。
 関係者によると、女子大生は昨年8月に保護された際、呼びかけてもほとんど会話ができない状態だった。その後1年近く入院生活を送ったが、約1カ月前からようやく事件について自分の口で語り始めたという。
 一方、男はこれまでの調べに「自分は一切関係ない。仲間の男らが勝手にやっただけ」と事件への関与を否認しているという。
(産経新聞) - 8月30日16時39分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060830-00000017-san-soci&kz=soci