悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年08月24日(木) 00時00分

ケータイがクレジットカードになる?朝日新聞

  

 おそらく読者のみなさんはすでに何枚かのクレジットカードをすでにお持ちでしょう。しかし、おサイフケータイを使えば、プラスチック製のクレジットカードを持ち歩かなくてもクレジットカードの機能が利用できます。今回はケータイをクレジットカードとして利用できるサービスについて、紹介しましょう。

 私たちは普段の生活において、いろいろなシチュエーションで支払いをします。現金で支払うこともありますが、ときにはクレジットカードも利用します。ただ、クレジットカードの利用は少し高額な支払いをするときが中心で、普段は現金払いという人も少なくないでしょう。

 そこで、ケータイにクレジットカードの機能を搭載し、もっと手軽に利用しようというのがおサイフケータイのクレジットカードサービスです。各クレジットカード会社に利用開始の申し込みをすれば、あとはおサイフケータイに各社のクレジットカード用アプリをダウンロードし、必要な情報を入力するだけ。ケータイをリーダーライターにかざすだけで、サインレスで支払いができるのです(サインが必要な場合もあります)。

 「お金を払うのだから、電子マネーでもいいんじゃない?」という考えもあります。「Edy」や「モバイルSuica」などの電子マネーはあらかじめ銀行口座やクレジットカードからお金をチャージして利用するプリペイド方式ですが、おサイフケータイのクレジットカードサービスは後払いのポストペイ方式です。そのため、盗難や紛失時のリスクはプリペイド方式が基本的に自己責任であるのに対し、ポストペイ方式は通常のクレジットカードと同じように、保険の適用が受けられるというメリットがあります(適用のための条件はいくつかあるようですが……)。また、少額決済でもクレジットカードで支払うことにより、、各クレジットカードのポイントも付きます。

 おサイフケータイのクレジットカードサービスには、JCBなどが採用する「QUICPay(クイックペイ)」、NTTドコモが提供する「iD(アイディ)」、UFJニコスが開発した「Smartplus(スマートプラス)という主に3つの方式があります。Smartplusの技術はVISAカードが今秋から提供予定の「VISA TOUCH(ビザタッチ)」というサービスにも採用されています。いずれもおサイフケータイで利用できますが、技術的な仕様やサービス内容などが異なるため、クレジットカードのブランドによって、おサイフケータイで利用できるクレジットカードサービスが違ってきます。

 また、いずれも基本的には元になるクレジットカードが必要で、そのクレジットカードの子カードのような形で、おサイフケータイにクレジットカード機能を追加するしくみになっています。ただ、NTTドコモが自社で提供している「DCMX」というクレジットカードサービスの内、「DCMX mini」というサービスではプラスチック製のクレジットカードが発行されず、ケータイのみで利用できるクレジットカードサービスとなっています。

 なかなか便利そうなケータイのクレジットカードサービスですが、まだ利用できる場所が限られているのが難点です。業界としても方式の違いにより、リーダーライターが異なるという課題が残されています。しかし、コンビニエンスストアのように、少額決済でもサインレスで手軽に利用できるというメリットもあり、今後の普及が期待されています。もちろん、実際の利用ではケータイにしっかりとセキュリティ設定をしておき、ケータイを落とさないようにすることも大切です。もっともクレジットカードサービスを利用していなくてもケータイは大切ですが……。

http://www.asahi.com/digital/column01/TKY200608240110.html