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2006年08月23日(水) 20時37分

<シュレッダー>「子供を想定せず」アイリスオーヤマ社長毎日新聞

 静岡市の女児(2)が今年3月、業務用シュレッダーで両手の指9本を切断した事故で、同機を製造・販売した大手生活用品会社「アイリスオーヤマ」(仙台市)の大山健太郎社長は23日、記者会見。「2歳の子供がいる環境(での使用)を想定していなかった。業務用シュレッダーと家庭用の垣根は低くなっており、深く反省している」と陳謝した。
 事故が起きたシュレッダーは、一度に裁断できる枚数を増やすため、紙投入口の幅を同社の従来の製品の約4ミリから業界最大クラスの約8ミリとした。安全対策は、取扱説明書と紙投入口横の注意事項を記した警告シールで十分と認識していた、という。
 同社は3月13日に女児の親から連絡を受けた後も、同機の出荷を今月9日まで続けていた。約5カ月以上公表しなかった理由について大山社長は、「7月に経済産業省から、他社製品で同じような事故が起きたと知らされるまで、非常にまれなケースと考えていた。また、紙投入口の部品改良と無償交換用の在庫備蓄に時間を要した」と釈明。「メーカーとして広報に認識の甘さがあった」と述べた。【比嘉洋】
 ◇「明確な安全基準業界で作成必要」
 シュレッダーメーカーの最大手の「明光商会」(東京都千代田区、藤島暢夫社長)は、家庭用のものは投入口の幅が最小で4ミリ、カッターまでの距離は4.4ミリあり、子どもの指が入らない構造。機種によって幅が広がるにつれ、投入口からカッターを離したり、安全装置をつけるなどして、指が吸い込まれるのを防いでいる。また太さ4ミリなどの鉄棒を入れて、強度などもチェック。これまでに同社の製品で事故は起きていない。
 藤島社長は「業界に明確な安全基準を作るべきだ。最近は安価な中国製のものが大量に輸入されており、安全をチェックする体制も必要」と話している。
 文具・紙製品大手の「ナカバヤシ」(大阪市中央区)では、シュレッダーの製造過程で、0〜3歳の幼児の指に見立てた金属棒(直径5.6ミリ、長さ44ミリ)を紙の投入口に置き、刃に届かないかどうかをテストしている。同社製品の投入口の幅は最大4ミリで、これまでに事故の報告もないという。【奥山智己】
(毎日新聞) - 8月23日20時37分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060823-00000111-mai-soci