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2006年08月22日(火) 14時31分

上祐派が「聖地」巡り、70人で3日間…組織固めか?読売新聞

 オウム真理教の上祐史浩代表(43)が今月中旬、信者約70人を引き連れ、「聖地」として選んだ国内の寺社や山岳などを訪ねる3日間の巡礼ツアーを開催していたことが22日わかった。

 同じような巡礼ツアーは教団が武装化を始める以前の1991年と92年に、教祖だった松本智津夫被告(51)が実施している。教団は、現実路線を主張する上祐派と、原点回帰を唱える反上祐派が分裂状態にあり、公安当局は「上祐代表は、松本被告の手法に倣ってカリスマ性を高めることで、支持拡大を狙っている」と分析している。

 公安当局によると、巡礼ツアーは今月13〜15日、毎年恒例の「夏季集中セミナー」として実施された。「反上祐派」も同時期、埼玉県内の教団施設などに約200人の信者を集めたセミナーを開いており、両派のセミナーは今年のゴールデンウイークなどに続いて3回目の分裂開催となった。

 巡礼ツアーでは、長野、岐阜、奈良の各県と京都府などの山岳や寺院など9か所を、上祐代表が「聖地」として選び出し、信者らがマイクロバスなどに分乗して巡った。訪問先では、信者らが、めい想や呪文(じゅもん)(マントラ)を唱える修行を行い、上祐代表が「真理の炎を燃やし続けるために、教団の形態を変えなければならない」などと説法したという。

 教団では、サリン製造などに走る以前の91年と92年に、松本被告が信者約400人を引き連れ、同被告が「聖地」と選んだインド各地を訪れる巡礼ツアーを行っており、上祐代表も92年のツアーに同行していたことが確認されている。

 上祐派と反上祐派が分裂状態にある教団では、国内にいる教団信者約1650人のうち、上祐派の勢力は現在、200人程度にとどまっている。上祐派内部でも、派内の結束に不安感が広がっているとされ、公安当局では、「上祐代表は、カリスマ性を強調して派内の組織固めを進めながら、新たな教団を設立する機会を探るのではないか」とみている。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe4900/news/20060822it05.htm