悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年08月03日(木) 10時29分

WSJ-タイム・ワーナー4−6月期、CATV部門好調で黒字転換ダウ・ジョーンズ

ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米メディア大手タイム・ワーナー(NYSE:TWX)が2日発表した4−6月期決算は、ケーブルテレビ(CATV)部門が好調だったことなどから黒字転換した。また、広告収入の増加を狙い、インターネット接続事業部門AOLのサービスを無料化する計画であることをあらためて示した。

4−6月期の純損益は、10億ドルの黒字、1株利益は20セント。前年同期は4億0900万ドル(1株当たり9セント)の赤字だった。出版部門やインターネット部門が不振だったものの、CATV部門が相殺して余りある業績を上げた。前年同期の赤字は、2001年のアメリカ・オンライン(現AOL)との合併で損失を被ったとする株主が「タイム・ワーナーは投資家を欺いた」として起こした訴訟の和解に備えて30億ドルを引き当てたためだった。

売上高は1%増の107億ドル。

この決算が好感され、同社株の2日終値は前日比0.42ドル(2.58%)高の16.67ドルとなった。一時は16.88ドルまで上昇した。

AOL部門は、ダイヤルアップ接続の契約者が減り続けており、4−6月期には100万人近く減少した。現在の米国での契約者数は1770万人。

オンライン広告収入は40%増の4億4900万ドルとなり、主要ライバル各社に比べ大幅な伸びを示した。

同社は、7月に報じられたとおり、AOLサービスを無料化する意向だ。これにより広告収入の伸びを維持する狙い。会費収入に依存するのではなく、インターネット検索大手のヤフー(Nasdaq:YHOO)やグーグル(Nasdaq:GOOG)のように広告収入に基づく運営に移行したい考え。

経営陣は、AOLサービスを無料化すれば、ほかのインターネット接続業者(ISP)に乗り換えようとする契約者が、電子メールのチェックやほかのサービス利用のために引き続きAOLのサイトを訪れると考えている。そうなれば、AOLは広告主にとっての魅力が増す。

こうした変更は9月前半に完全実施する予定だ。数百万人の契約者が有料契約を解除するとみられ、この戦略はタイム・ワーナーとAOLにとってリスクがある。会費収入は昨年、AOLの売上高の80%、タイム・ワーナーの売上高の19%を占めていた。

タイム・ワーナーは、AOLサービス無料化によって、同部門の営業利益は2009年までに10億ドル近く失われると見積もっている。ただ、オンライン広告収入などがこれを相殺し、最終的に同社の収益性が高まると予想している。

CATV部門は、高速インターネット接続やインターネット電話(IP電話)の需要が強く、売上高と営業利益は2けた増となった。同社が重視している償却前営業利益では、CATV部門は全体の約40%を占めている。

タイム・ワーナーは今週、経営破たんした米ケーブルテレビ(CATV)大手アデルフィア・コミュニケーションズ(ADELQ)の資産買収を完了した。これにより同社は、通期の営業利益の伸びが2けた台前半になると予想している。

出版部門の営業利益は11%減、売上高は横ばいだった。厳しい広告環境が響いたが、同社は年後半は好転するとみている。

同社はまた、200億ドル規模の自社株買いプログラムのうち、1日までに117億ドル相当の買い戻しを終え、年内に33億ドル相当、2007年に残りを買い戻す予定だとした。
(ダウ・ジョーンズ) - 8月3日10時29分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060803-00000015-dwj-biz