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2006年07月11日(火) 00時00分

『悪魔の詩』事件時効 東京新聞

 一九九一年七月、英国の小説「悪魔の詩」日本語版を翻訳した筑波大助教授五十嵐一(ひとし)さん=当時(44)=が茨城県つくば市の同大学構内で殺害された事件は十一日午前零時、時効が成立した。

 五十嵐さんは、九一年七月十二日早朝、研究室がある研究棟七階のエレベーターホールで、首を鋭利な刃物で切られるなどして殺害されているのが見つかった。現場には二七・五センチの中国製カンフーシューズの足跡が残されていたが、事件当時、大学が夏休み期間中だったことなどから目撃者も少なく、県警は有力な手がかりを得られなかった。

 「悪魔の詩」をめぐっては、内容がイスラム教を冒涜(ぼうとく)しているとして、当時のイランの最高指導者、故ホメイニ師が英国人作家サルマン・ラシュディ氏に死刑を宣告。世界で抗議行動が続発し、イタリア語版の翻訳者が襲われる事件が起きた。

 こうした背景や殺害手口などから県警は、外国人による国際テロという見方を強めたが、容疑者の特定には至らなかった。

 小野善弘捜査一課長は「いまだ犯人検挙に至っていないことは極めて残念。(犯人が海外に逃亡した場合の)時効停止の可能性を考慮して今後も捜査を継続する」と話している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060711/mng_____sya_____012.shtml