2006年07月08日(土) 10時08分

サニックス業務停止　佐賀や熊本全国６カ所　害虫駆除で不実告知　経産省命令（西日本新聞）

　「このままにしておくと家が倒れる」などと言ってシロアリ防除工事契約などを取り付けたのは特定商取引法違反（不実告知など）に当たるとして、経済産業省は７日、害虫駆除業界最大手「サニックス」（福岡市）の佐賀営業所（佐賀市）、熊本支店（熊本市）など全国６カ所の支店と営業所について３カ月間の訪問販売の業務停止を命じた。

　経産省は同社のシロアリ駆除や床下換気扇の取り付け工事などをめぐる被害について、九州地方などで計数十件を把握。認知症の高齢者に契約させるケースもあった。

　経産省によると、同社は一昨年から昨年６月にかけて営業担当社員が築後年数が経過した民家などを訪れ、床下を点検。実際に不具合がない場合でも「シロアリに食われている」「柱の補強をしないと家が倒れる」などと虚偽の説明をし、シロアリ防除工事、床下換気扇の取り付け工事などの契約を取り付けていた。

　同社は同日、福岡市内で会見を開き、宗政伸一社長が「多大なご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げます」と陳謝。経産省から指摘を受けた違法行為があったかどうかの事実確認はできていないとしているが、「処分を真摯（しんし）に受け止め、法令順守を徹底する」とし、経産省に対し、不服申し立てをしない方針を示した。
＝2006/07/08付 西日本新聞朝刊＝

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060708-00000010-nnp-kyu